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『アメリカ政府が、ソ連の『ウラン濃縮サーヴィス利用』を決断した狙い』
「ざまあみやがれい!メールマガジン」vol.380
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【まずは30秒で僕のオドロキをお伝えします】
今回は、「驚いた!」というより、「理解が深まる!」という内容です。
「アメリカが、GE社にソ連の核濃縮サーヴィス利用の許可を与えた狙い」について、有馬哲夫さんの著書「原発と原爆」では資料を交えて解き明かされています。オドロキが満載の本ですから、ぜひとも購入するとよいと思います。
前回は、1973年に、アメリカの原子炉メーカーGE社が、冷戦における敵対国のソ連の核濃縮サーヴィスを利用したいとアメリカ政府に提案したこと、について書きました。ソ連に、核兵器の材料となる濃縮ウランの生産をお願いするという事実に、オドロキの余り顎が外れた人は多かったことでしょう。
GE社は、ソ連のウラン濃縮サーヴィスを利用することがアメリカの国益に叶うと主張しました。そしてこの提案を受けた「アメリカ政府」は、GE社に許可を与えました。
有馬哲夫さんの著書「原発と原爆」では、アメリカ政府の狙いが「2点」説明されています。それらは、GE社の狙いとは違った意味で驚くべきものでした。
- ソ連にウラン濃縮させることによって、ソ連が持っているウラン濃縮能力を低下させる、という国益
- アメリカはウラン濃縮を独占しませんよ、と示し、西側諸国からの反感を避けるという国益
です。
そこに日本も大いに関わっています。アメリカからなんと13年間も濃縮ウランを購入する取り決めがなされていたのです。