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社内のシステム導入に失敗。どうすれば防げた?

品質向上や業務の効率化、セキュリティ対策など、社内のシステムを向上させるために新しく「システム導入」を考えることも多いでしょう。
しかし、さまざまなシステムがある中で、思い通りにはいかずシステム導入に失敗することもあるかもしれません。

では実際にシステム導入をしたことがある方は、どれほど失敗の経験があるのでしょうか。
また、それはどのような失敗で、どうすれば防げたのでしょうか。

今回は、中小企業向けクラウドERP『キャムマックス』を提供する株式会社キャムと共同で、社内へのシステム導入に関する権限を持っている方々にアンケートを実施しました。

「社内へのシステム導入に関するアンケート」調査概要
調査手法 インターネットでのアンケート
※自社運営のアンケートサイト「ボイスノート」を始め複数の調査サービスを利用して調査を実施
調査対象者 事前調査にて「社内へのシステム導入に関する権限を持っている」と回答した男女
調査期間 2021年9月17日~9月23日
質問内容 質問1:社内へのシステム導入で失敗したことがありますか?
質問2:どのような失敗だったか教えてください。
集計対象人数 268人

25.7%がシステム導入を「失敗したことがある」

まずは、社内へのシステム導入で失敗したことがあるかを聞きました。


25.7%の人が「失敗したことがある」と回答しました。
社内へのシステム導入に関する権限を持っている4人に1人が、システム導入に関する失敗を経験したことがあるようです。

では具体的にはどのような失敗をしてしまったのでしょうか。
自由回答であげられた失敗事例を、4つのパターンに分けて紹介します。

“目的の不明確さ”による失敗

  • 様々なことができるタイプのシステムを導入したが、本当に必要なものは少なく、多機能にしたせいで、必要なものの処理も煩雑になってしまった(40代・男性)
  • 想定していた機能がなかった。(40代・男性)
  • つなぐ必要のないソフトをいれて割高だった。(50代・男性)
  • 必要のない無停電装置を詐欺みたいな高い価格で入れてしまった。(40代・女性)

本当に必要なシステムを導入できずに必要のない機能ばかりになってしまったり、不必要なシステムを入れて割高になってしまったりといった失敗があるようです。
何のためのシステム導入かはっきりしていないと起こりやすい失敗で、事前に目的をしっかりと定めていれば避けられる失敗かもしれません。

“既存システムとの互換性”による失敗

  • 会社のシステムに対応しない機器を購入してしまった。(40代・男性)
  • 購入したシステムが社内のシステムとの統合が効率的にできず、導入を断念した。(50代・男性)
  • 会社のフローにマッチしなかった。(50代・男性)
  • 互換性のない設備をかけあわせてしまった。(40代・男性)

社内のシステムに対応していなかったり、互換性のない設備を導入してしまったりなどの失敗事例がありました。
このような失敗を防ぐためには、新しいシステムを導入する前にしっかりと互換性の確認をしておくと良いでしょう。

“使用法の理解不足”による失敗

  • 社員全員が難しくて使えなかった。(60代・男性)
  • 使い方が難しすぎた。(50代・男性)
  • 特定の作業は使いやすかったが、少し変則の使い方が全くできなかった。(30代・女性)
  • 使い勝手が悪かった。(40代・男性)

難しくて使えなかったや、変則の使い方が全くできなかったなどの失敗事例がありました。
せっかく便利なシステムを導入しても、使用できなければ無意味になってしまいます。
使用方法を深く理解して、システムを最大限に活かせるようにするというのも、そういった失敗を回避するためには重要なようです。

“コスト”に関する失敗

  • 営業に言われるがまま導入したら、同業他社のシステムの方が割安で優れていた。(30代・男性)
  • コストに見合う業務の効率化などの効果が出なかったから。(60代・男性)
  • 見積もりより導入時の金額が大幅に増えた。(30代・女性)
  • 運用コストが予算オーバーした。(60代・男性)
  • 予算が合いませんでした。(50代・男性)
  • 費用対効果が得られなかった。(60代・男性)

今回集まった失敗事例の中でも、もっとも多かったのが「コスト」に関する失敗でした。
費用対効果が得られなかったや、同業他社のシステムの方が割安で優れていたなどの失敗事例がありました。
導入する前に、「費用対効果は得られそうか」「他にもっと割安で良いシステムはないか」など、よく確認しておいたほうが良いでしょう。

まとめ

今回は「社内のシステム導入に失敗したことがあるか」と、その失敗事例について紹介しました。
社内へのシステム導入に関する権限を持っている人の、25.7%が「失敗したことがある」という結果になりました。

失敗事例としては、システムを導入する目的が不明確なことによる失敗や、互換性、使用方法についての失敗、コストに関する失敗などがあるようです。
「何のためのシステム導入なのか」を明確にし、導入するシステム自体をよく理解することで、無駄な機能を省いてコストが削減できたり、互換性や使用法に関する失敗を無くすことができたりと、多くの失敗を未然に防ぐことができるかもしれません。