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大正天皇ご成婚の折、「最高の慶び事」を記念して酒名に付けた青木酒造は、茨城県古河市に唯一残る酒蔵だ。「7.5代目蔵元です」と笑顔で話すのは長女で専務の青木知佐さん。酒造りを手伝い、営業で全国を駆け回る蔵の顔だが、若いときは家業を継ぐ気はなく、大学卒業後は医療の道へ進み、看護師として集中治療室に立った。「蔵で人手が足らず、弟は高校生で……」と7代目の父と母から請われて2014年に蔵入りした。弟が8代目を継ぐまでのリリーフだから、7.5代目を名乗る。