ブラバスとフォストラ(Fostla)によるカラフルなメルセデスAMG S 63カブリオ。
チューナーのフォストラは、ブラバスのチューンナップしたメルセデスAMG S 63カブリオをもう一度見直して、目を引くホイルで包み込んだ。その結果、他に類を見ないほどのアイキャッチャーとなった。レポート。
「メルセデスSクラス カブリオ」は、他のどのクルマよりも豪華なオープントップドライブを楽しむことができる。
正確に言えば、「極めたモデル」だからだ。
というのも、この高級カブリオは2020年8月に後継モデルに引き継がれることのないまま生産終了となった。
その役割は、間もなく「メルセデスAMG SL」に引き継がれ、現行「Sクラス」世代の「W223」にはオープントップバージョンは存在しない。
そのため、フォストラとブラバスがチューニングした、この「S 63カブリオ」は、メルセデスのオープントップ ラグジュアリーの最後の砦のようなものと言える。
31,000ユーロ(約400万円)を超えるエクステリアのチューニング
今回の改造のベースとなったのは、612馬力の「メルセデスAMG S 63カブリオ」だ。
ボディには、「ブラバス カーボンボディ&サウンドパッケージ」(21,716ユーロ=約280万円)が装着されている。
このパッケージには、フロント用のスポイラーリップとスカートアタッチメント、トランクリッド用のスポイラー、リアディフューザー、フラップエキゾーストシステムが含まれている。
ボディパーツはすべてカーボンファイバー製だ。
ホイールアーチには、9インチと10.5×21インチの「モノブロックMプラットフォームエディション」のホイールが装着され、フロントに255/35、リアに295/30のタイヤが装着されている。このホイールの価格は1セット9377.20ユーロ(タイヤなし、約120万円)だ。
目を引くカラーコンビネーションのチューニングされたメルセデスAMG S 63カブリオ
ブラバスのチューニングに加えて、フォストラはカブリオを「オレアグリーン」という色の目を引くフィルムで包み込んだ。
ホイールはコントラストの効いたゴールドに輝き、AMGの外観をより堂々としたものにしている。
追加改造の背景: フォストラはハノーバーにあるブラバスのオフィシャルパートナーであり、車自体に手を加えることも認められている。
V8エンジンは標準的な性能を維持
ブラバスは、イルミネーション付きのドアシルトリム、ドアピン、カーボン製のシフトパドル、専用のフロアマットなどでインテリアを洗練させた。
エアサスペンションのローダウンを行った以外は、すべて同じ仕様となっている。
フロントには、最高出力612馬力、最大トルク900Nmを発揮する4リッターV8ツインターボ「M177」が搭載されている。
これにより、この全輪駆動車は0-100km/hを3.5秒で駆け抜け、ドライバーズパッケージを装着すれば300km/hまで加速することができるようになる。
さらに、要望に応じて、より強力なエンジンに仕立てることも可能だ。
新しいターボチャージャーや特別なソフトウェアなどにより、最高出力800馬力、最大トルク1000Nmを発揮することもできる。
しかし、V8ハイブリッドを搭載した次期「SL」のトップモデルに対抗するには、おそらく十分ではないだろう。
だが、高級感という点では、かつて19万ユーロ(約2,470万円)弱した、この「Sクラス カブリオ」は、その上を行くはずだ。
Text: Moritz Doka
Photo: Fostla/Brabus