現行型のアウディ R8には、何かが欠けている。騒音でもなく、スピードでもなく…何か生々しいものが。姉妹車のランボルギーニ ウラカンがトリックエアロのペルフォルマンテやワイルドなウラカン STOを生み出す一方で、アウディはマクラーレンのLTラインや強力なポルシェ 911 GT3と互角に戦える、独自のトラックデイ/走行会用スーパーカーの製作については、奇妙なほど沈黙しているのである。
(これまでは、ね)
新型R8 パフォーマンス RWDの発表会で、トップギアはアウディ RS部門のボスであるセバスチャン グラムスに、スカンクワークス版(特別なミッションを果たすために、特別な権限が与えられた研究開発チームによるもの)R8スペシャルが準備されているかどうかについて尋ねた。
「私が言えることは、もっとやる計画があるということです。この世代のR8プラットフォームには、間違いなくもっと多くの(クルマが)登場することになるでしょう。そして、後輪駆動のR8からもわかるように、私たちは “Fun-to-Drive”を(私たちが行うことの)前面に出そうとしているのです」
「私たちがやっていることは、(クルマの)ライフサイクルを最大限に生かそうとすることです。現在、人々はR8を楽しんでいますし、すでに多くの販売台数を抱えているのです。しかしさらに、将来のための十分なアイデアを持っていると言えるでしょう」
上の写真のR8 GT4レーシングカーのように、ハードな外観のものを期待したいところだ。うーん、楽しみ。
アウディの関係者は、「R8 GT」の名称が復活する可能性を示唆している。最後に登場したのは、2010年から2013年にかけてわずか333台しか製造されなかった前世代のR8のV10専用スペシャルエディションであった。
旧型R8 GTは、固定式リアウィング、フロントエアロフリック、30bhpアップの560bhp、そして100kgという大幅な軽量化を実現した。アウディはその後、R8 GT スパイダーを333台製造し、ドロップトップのスーパーカーに同じハードコアな調整を施し、標準車より85kg軽量化した。
最終的なR8は、クワトロモデルをベースにするのか、それとも後輪駆動モデルをベースにするのかという質問に、グラムスはニヤリと笑って答えた。後輪駆動モデルは、より軽量で、トップギアでも認める、タイヤを破壊するような馬鹿げた行為を可能にしてくれるんだ。祈っているよ。せっかくフロントドライブシャフトを取り外したのだから、このままじゃもったいない…。
スーパーR8は2022年秋に公開され、2023年にアウディのV10伝説のこのバージョンの幕が下りるまで、1年間生産されると考えられている。
=海外の反応=
「イエーーーーーーーーーイ!」
「素晴らしいミッドエンジンスーパーカーのトップパフォーマンスバージョンで、いずれは後継車が登場するわけだが…。この「最後の砦」的なパフォーマンス版アウディ R8を、将来的に収益性の高い投資として活用しようとするコレクターが必ず現れると思う…」
↑「なぜダメなの?スポーツカーに何が求められているのか、そのメッセージを伝えるためじゃん?」
↑「特にこのR8は最後の花道なので、あらゆる面で最もクールだけど、アウディのインゴルシュタット博物館に行けば、スポーツカーとして評価されるべきクールな伝説がもっとたくさんあるよ(^^)。
それにしても、V10-R8の半分くらいの気筒数のエンジンを積んだケイマン GT4 クラブスポーツやGT3(2+2だけど)の方が同じぐらいの値段で速いとは…だからR8後継車は必須なんだ」
「R8がもう少し残ってくれるといいなと思ったのだが、やはり物事には終わりがあるものだね。R8は、私が子供の頃に最初に夢見たクルマの1台であり、今まで作られた車の中で最も好きな車の1台なので、このモデルがなくなるのは本当に寂しいんだよ」
「現行のウラカンとR8の生産可能な最後のバリエーションを搾り出してほしい。その後、大量生産された高回転、多気筒エンジンは本当に終わりなので、より多く生産すればするほど、将来の世代がそれを楽しみ、自分たちが何を失っているのかを知ることができるのだ」