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産経新聞


 【パリ=三井美奈】フランス内務省は12月20日、新型コロナウイルスのワクチン接種証明で6月に導入した「健康パス」について、これまでに国内で18万2000件の偽造が発覚したと明らかにした。

 健康パスはワクチン接種の他、感染検査の結果をQRコードで示す証明書で、携帯電話のアプリに搭載できる。コロナ対策で移動制限の解除後、劇場や飲食店、スポーツ施設の営業再開に伴って導入された。

 証明には保有者の名前が記載されているものの、事業者に本人確認の義務はないため、200ユーロ(約2万5600円)程度で偽造証明を発行する闇業者がインターネット上に横行。12月半ばには、コロナ感染で死亡した入院患者に、偽造証明の保有者がいたことが発覚した。

 内務省は「偽造証明を販売、使用すると最高7万5000ユーロの罰金や禁錮刑が課される」と警告。偽造を巡り、400件について捜査中だとしている。