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CESのシーズンには、少なくとも2台の風変わりなロボットが登場しなくてはならない。しっぽクッション「Qoobo」のメーカーであるユカイ工学は、ユーザーの指先をかじるソフトロボットを公開した。この「ちょっと気持ちいい感覚」が、ユーザーの1日を明るくしてくれることを同社は、期待している。

甘噛みハムハム(Amagami Ham Ham)は「Hamgorithm」と呼ばれるアルゴリズムによって、20種類のかじり方のパターンから1つを選択するため、ロボットの口に指を突っ込んだときに何を感じるかはわからない。ユカイ工学は、赤ちゃんやペットが自分の指を齧る感触を再現するために「Tasting Ham」「Massaging Ham」「Suction Ham」などのパターンをデザインした。

画像クレジット:Yukai Corporation

株式会社りぶはあとのぬいぐるみ「ねむねむ」シリーズのキャラクターをベースに、ユカイ工学はロボットの外側をつくった。指でムシャムシャ食べるモデルは、三毛猫と柴犬の2種類を用意される予定だ。

「ほとんどの人はかじる感覚が好きですが、子どもやペットにそれを止めることを教える必要があることを知っています。そうしないと、最終的には、子どもや動物が強い力で噛むようになるからです」と、2021年初めに行われたハッカソンでこのロボットを生み出したユカイ工学のCMOである冨永翼氏はいう。「甘噛みハムハムは、『噛る』という禁断の快楽を『追求するか、しないか』という難問から人類を解放するロボットなのです」。

価格は未定だが、ユカイ工学とりぶはあとは2022年春にクラウドファンディングを実施する予定だという。それまで、CESに足を運ぶ人は、会場で甘噛みハムハムをチェックし、ユカイ工学のブースから少し柔らかな指になって帰ることができるかもしれない。

ユカイ工学がCESで発表する他のデバイスの中に、Bocco Emoがある。同社は、オリジナルのロボットBoccoをスマートな医療機器として機能するようにアップデートした。ユカイ工学によれば、日本の病院では、パルスオキシメーターや体温計などのセンサーを接続して患者のバイタルをモニターし、看護師に患者の状態を通知するために使用されているという。

また、試験運用期間中は、患者家族への連絡にも利用された。さらには看護師が来るのを待つ間、効果音や表情、ジェスチャーで、患者とコミュニケーションをとることも可能だ。

編集部注:本稿の初出はEngadget。執筆者のKris HoltEngadgetの寄稿ライター。

画像クレジット:Yukai Engineering

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(文:Kris Holt、翻訳:Katsuyuki Yasui)