南アフリカで新型コロナの変異ウイルス、オミクロン株によって増えていた感染者数が減少に転じ、大統領府は「感染のピークは過ぎたと見られる」と発表しました。
南アフリカでは、去年11月下旬に新型コロナウイルスのオミクロン株が確認され、感染者数が急激に増える中で、政府は先月3日、感染の第4波に入ったと宣言していました。
ただ、最近では新規感染者数の減少が続き、大統領府が30日に発表した声明では、25日までの1週間で9万人弱とその前の週に比べて30%近く減っていて「すべての指標を見るかぎり、国全体として、第4波のピークは過ぎたと見られる」としています。
また、入院するケースはこれまでの感染の波に比べて少ないとしています。
こうしたことから政府は、感染対策として、おととしから出していた夜間の外出禁止令を解除するほか、飲食店でアルコールを提供できる時間の制限もなくすと発表しました。
新規感染者数が減った理由は分かっていませんが、南アフリカの保健当局は先月23日に出した通達の中で「国民の60%から80%が新型コロナの感染をすでに経験していると見られ、多くの国民が何らかの免疫を獲得している」という認識を示していました。