――「競馬お好きですよね? 競馬で勝ったお金だけで『ウマ娘』ガチャを引いてみた」をやってみたらどうでしょう?
11月某日、インサイド編集部より筆者へこのような企画が持ち込まれました。これまでいくつかの『ウマ娘』関連の特集記事を執筆させていただいた筆者。なるほど、なかなか面白そうな企画だな、と思いつつも編集部へ「これ負けたらガチャできなくて企画にならないんじゃ……?」という当然の疑問を投げかけました。その結果「その際はその顛末もふくめリアルにレポート化しましょう」という返答が。
企画開始の11月は、折しも秋のGIレース真っ盛りの季節。編集部と相談し「勝負するのはGIレース」というルールを設定し、このあまりにも無謀な、最悪のケースも有り得る恐ろしい企画がスタートしました。
本稿では、「競馬で勝ったお金だけで『ウマ娘』ガチャを引いてみた」11月編の様子をお届けします。
第1戦「エリザベス女王杯」編
まず、購入・ガチャルールを設定。
・購入金額は2,000円まで
・月のトータル勝敗額でガチャ
・全敗の場合は負けた額でガチャ
最初の勝負は、企画決定から数日後のGIレース「エリザベス女王杯」(阪神芝・2200メートル)です。1枠1番の“レイパパレ”と2枠3番“アカイトリノムスメ”が人気を分け合うこのレース。
この企画、まず前提として「ただ当てるだけでなくガチャを回せる勝ちを出す」ことを念頭に入れる必要があります。穴を狙って勝てればガチャ100連だって夢ではないのですが、下手に穴党になってしまっては、それこそ「負けたらガチャできなくて企画にならない」状態になって危険です。
そのため、ある程度は人気・評価上位の馬を主軸にしつつ、オッズを高めに考えるのがポイントでしょう。今回は、“レイパパレ”と“アカイトリノムスメ”を絡めつつ、6枠11番“ソフトフルート”、6枠12番“デゼル”、8枠16番“アカイイト”を中心に予想。3番人気4番人気の“ウインマリリン”と“テルツェット”も少し買い足して準備万端です。
購入馬券
3-11(ワイド)200円
3-16(ワイド)200円
11-16(ワイド)100円
1-12(ワイド)200円
8-12(ワイド)200円
3-11(ワイド)200円
3-12(ワイド)300円
11-12(ワイド)100円
1-3-11(3連複)100円
1-3-12(3連複)100円
3-9-11(3連複)100円
3-9-12(3連複)100円
3-11-12(3連複)100円
※購入数が多いのは「企画だから惨敗できない」という焦り(と言い訳)だと思ってください。
そして結果は1着8枠16番“アカイイト”、2着3枠5番“ステラリア”、3着1枠2番“クラヴェル”。払い戻しは馬連で51,870円という大きなものでした。はい、見事に敗北です。
「なんで“アカイイト”単勝(払い戻し:6,490円)で買わなかったんだろうなあ……!」「枠連(払い戻し:2,610円)で買ってたらなあ……!」そんな無念さを抱えつつレースを振り返り、もうひとつの対抗軸である“ソフトフルート”も4着ということで読みは外れていなかったと自分を言い聞かせます。
さっそく暗雲が立ち込めてきている気がする本企画。次戦のGIレースは「マイルチャンピオンシップ」です。嗚呼、それにしても惜しい。
ここまでのトータル収支:-2,000円
第2戦「マイルチャンピオンシップ」編
次の勝負は「マイルチャンピオンシップ」(阪神芝・1600メートル)。本命馬はここまでGIレース5勝、このレースで引退を発表している6枠12番“グランアレグリア”です。
今回は敢えて“グランアレグリア”を主軸から外すという苦渋の決断。前走・前前走は連を外したものの、昨年の「ホープフルステークス」で2歳馬の頂点に輝いた、7枠13番“ダノンザキッド”に賭けたいと思います。そのほか1枠1番“ホウオウアマゾン”や、個人的推しの福永祐一騎手の4枠7番“インディチャンプ”などをメインで購入しました。
購入馬券
4-13(ワイド)200円
1-7(ワイド)200円
1-9(ワイド)200円
1-13(ワイド)200円
7-9(ワイド)200円
7-13(ワイド)200円
9-13(ワイド)200円
13(単勝)200円
7(単勝)200円
3-12-13(3連複)200円
そして結果は……1着6枠12番“グランアレグリア”、2着2枠3番“シュネルマイスター”、3着7枠13番“ダノンザキッド”。やりました!企画成立したよ編集長!
主軸から外すと言いつつも、どうしても“グランアレグリア”を切れなかった「未練」と言ってもいい3連複が見事的中。払い戻しは1,960円のため、3,920円が戻ってくる結果になりました。信じていたよ“ダノンザキッド”!!“インディチャンプ”も4着だったので、読みは外れてないという自己催眠はまだ継続できますね。
これでなんとかほぼ五分の状態まで持ち直すことができました。おめでとう“グランアレグリア”。ありがとう“シュネルマイスター”と“ダノンザキッド”。さあ、この勢いで次の勝負「ジャパンカップ」へと挑みます!
ここまでのトータル収支:-80円
第3戦「ジャパンカップ」編
先週の勝利がとても気持ちいい。そんな若干浮ついた気分のまま次戦「ジャパンカップ」(東京芝・2400メートル)へと挑みます。このレースの本命馬は、デビュー以来連を外したのはただ一度だけの1枠2番“コントレイル”。このレースを最後に引退を表明しています。
前週「マイルチャンピオンシップ」でも騎手買いをしている通り、筆者は福永祐一騎手推し。もちろん“コントレイル”も大好きな馬のため、今回ばかりはこのコンビを主軸から外すわけにはいきません。
そのため、今回は3連複をメインで勝負して少しでも配当金額を上げる戦術。正直な話、1番人気“コントレイル”に続く人気の2枠4番のダービー馬“シャフリヤール”と、前走「アルゼンチン共和国杯」で快勝の4枠7番“オーソリティ”も外し難いところです。
今回はこの3頭を主軸としつつ、残りは3枠5番“キセキ”と7枠15番“マカヒキ”のベテラン2頭をチョイス。両馬共に前走の「京都大賞典」で好走しているため豊富な経験に賭ける価値はあると踏みました。
購入馬券
2-4-7(3連複)500円
2-4-15(3連複)300円
2-7-15(3連複)100円
4-7-15(3連複)100円
2-4-5(3連複)300円
2-5-7(3連複)300円
4-5-7(3連複)100円
5(単勝)200円
15(単勝)100円
結果は、1着2番“コントレイル”、2着4枠7番“オーソリティ”、3着2枠4番“シャフリヤール”。2週連続的中です!
今回のレースはガッチガチの大本命のため、3連複でも払い戻しは510円。筆者も「ここはまあ外せないよね」と500円入れていたので2,550円の勝利です。本命中の本命とは言え当てるのはやっぱり嬉しいもの。おめでとう“コントレイル”、ありがとう福永祐一騎手!
というわけで550円の勝利となった「ジャパンカップ」。これで11月に行ったGIレース3戦のトータルは「470円」で、なんとかプラスに転じることができました。この470円でガチャを行うわけですが、これ買えるのがガチャ1回(370円分:ジュエル150個)ですね。運命の一回勝負の始まりです……!
ここまでのトータル収支:470円
運命の一回勝負!奇跡は起こるか?
というわけでジュエルを150個購入し、記事執筆当時にクリスマス衣装“オグリキャップ”と“ビワハヤヒデ”をピックアップ中の「プリティーダービーガチャ」を回します。ここまでの長い道のりを経て権利を得た1回のガチャ、奇跡よ起これ!
ナイスネイチャをゲット!かわいいですよねー。しかし、ネイチャさんはとっくに才能開花を済ませているくらいの推しウマ娘。ある意味で念が通じたといってもいいのでしょう。
というわけで、かなり無茶な内容ながら無事にガチャ1回分の勝利を得た本企画。12月は「チャンピオンズカップ」「阪神ジュベナイルフィリーズ」「朝日杯フューチュリティステークス」「中山大障害」「有馬記念」「ホープフルステークス」の6回勝負です。
この企画、率直に言えばとても心臓に悪い!ですが、しっかりと予想を立て、自分なりの理論が結果に結びつく気持ちよさは特筆モノでした。