最近ではテレビ番組でも見かけるようになった人気ボードゲーム『人狼』。村の中にひそんだ“狼”をつるし上げるため、村人たちが疑心暗鬼に陥りながら議論を繰り広げる…。そのユニークなゲーム性は、多くの人々を虜にしてきました。
そこから発展して、ゲーム業界では『人狼』をモチーフとした『人狼系』ゲームが次々に登場。新たなムーブメントを巻き起こしつつあります。今回はそんな作品の中から、とくにオススメしたい3つのタイトルをご紹介しましょう。
個性豊かなキャラクターと無限に続く人狼の世界へ…『グノーシア』
『人狼系』ゲームをやったことがない、あるいはこれから始めてみたい…。そんな人にオススメなのが、ニンテンドースイッチでプレイできる『グノーシア』です。
プレイヤーが飛び込むのは、SFのような世界。宇宙船の乗員の1人となり、乗員の中に紛れ込んだグノーシア(人狼)を探り出し、生き延びる術を探すことになります。ちょっと難しそうに見えるかもしれませんが、同作は“ソロプレイ”のソフトなのでご安心ください。
相手となるのは、最大14人のNPCたち。1プレイは15分程度で、マナーやルール違反などを気にすることなく、気軽に何度も楽しめます。ストーリーを通じて、『人狼』のルールや議論の流れを段階的に学べるので、初心者にはうってつけと言えるでしょう。
また、そのほかの魅力として、人数や主人公の役割などを自由に選べるところもポイント。いわゆるループものの作品であり、各ループごとに人狼になる人間も変わってきます。
何度もループを繰り返し、人狼ゲームに取り組むことで、プレイヤーはループする世界の大きな謎に迫っていくことに…。この円環から無事に脱出できたとき、あなたは一人前の『人狼』プレイヤーになっているはず。
頭脳を振り絞って難解な謎に挑め!『レイジングループ』
『レイジングループ』は、『人狼』をテーマとした1人用ホラーノベルADV。PS4やニンテンドースイッチのほか、PCやスマートフォンでもプレイできます。
ストーリーとしては、旅行中の事故がきっかけで寒村に迷い込んだ主人公が、「黄泉忌みの宴」と呼ばれる奇祭に巻き込まれていく…という内容。この「黄泉忌みの宴」が、いわゆる『人狼』ゲームにあたります。プレイヤーは村人の中に潜んだ人狼を探し出し、始末しなければなりません。
ただ、同作も一度『人狼』に勝っただけではグッドエンディングにならないのが面白いところ。ループを繰り返し、「黄泉忌みの宴」の謎を解かなければならないのです。
同作は『グノーシア』とは異なり、あらかじめ設定された犯人を当てるシステム。しかしプレイバリューでは、決して引けを取りません。ノベルゲームならではの圧倒的なまでの文章量となっているため、大作ミステリーを読むような気分を味わえるでしょう。
プレイすることで、『人狼』の基本的なルールについても学べるはず。しかし『人狼』に慣れたプレイヤーの盲点を突くような仕掛けや、騙し合いに慣れきったゲーマー心理を糾弾するような展開も待ち受けています。さらに幾重にも伏線が張り巡らされているので、何度も読み返したくなること間違いなし。「人狼系ゲームは大体わかった!」というゲーマーの方にこそ、ぜひ触れてみてほしい作品です。