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エリックC

存在自体がデマですし。

 

エリックC、高校の情報の時間で『ネット上のデマの例』として取り扱われる

エリックCというTwitterアカウントについて、高校の情報の時間で『ネット上のデマの例』として取り扱われたことを述べるツイートが。

「フランスで起きたテロ事件に関するデマ」とあるので、実際に見てみましょう。

エリックCの2015年11月フランステロ事件におけるデマツイート

魚拓

エリックCの2015年11月フランステロ事件におけるデマツイートはこれ。

内容を分解すると以下のようになる

  1. テロで狙われた場所の一つは寿司屋だった
  2. 寿司屋で死亡者が多数出ている

さて、1番は「狙われた」のかどうかが重要で、「寿司屋」と言えるかは言葉のあやに過ぎません。銃弾でガラスが割れた店の名前はSUSHI MAKIで、日本レストランとも言われたりしますが、メニューを見ればまぁ寿司屋と言っても外れではない。

2番の「死者が多数出ている」というものがより大きな問題。

実際には、La Belle Equipeという、SUSHI MAKIの隣にあるレストランへの銃撃があり、その流れ弾が当たった跡であるということ。La Belle Equipeでは16人が犠牲に。
※追記:最終的に19名が死亡したようです。

SUSHI MAKIの店内にテロリストが侵入したわけでもないし、銃弾をしこたま撃ち込まれたという事実は無い。だから「襲撃された」という表現も実態と異なる表現だろう。「狙われた」という表現も後述するように仕方がない面があるが、誤りということに。

参考:Associated Press Interactive

参考:Paris won’t be cowed by terror as there is silence after the attacks | Daily Mail Online

参考:【図解】パリ連続襲撃、各現場の概要と死者数 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

2015年のフランスパリでのテロ事件では、SNSでデマ情報が大量に流布されたため、以下のように振り返りの記事も出されている。

【AFP記者コラム】真実・半真実・デマ、パリ同時テロ後のSNS 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News

「死者が多数出ている」から目を逸らし『「寿司屋攻撃」は間違いではない』と印象づけようとするエリックC

確かにフィガロ紙の記事(Attentats à Paris : les six lieux des attaques)では、”un café et un restaurant japonais ont été la cible des tirs, “と書かれており、「銃撃の対象となった」と読め、狙いを定めて撃たれたと理解できる余地が無いわけではない。

ただ、そこまでであり、「死者が多数出ている」を根拠づける情報は何一つない。そこから目を逸らし「ネトウヨ」による攻撃を受けていると言い、『「寿司屋攻撃」は間違いではない』と印象づけようとしているのが分かる。

フィガロ紙であっても、銃撃から時間がたっていない時期の記事であり、また、多数の場所でのテロが発生していたことから、多少の正確性が犠牲になっていることはあるだろう。

実際、正確な実態把握が可能な程度に時間が経過した後の他の信頼性の高いメディアの報道では、狙い撃ちされたということは書かれていない。

なお、エリックCに対して「襲撃ではない」とのやりとりをしているKazuto Suzukiも結果として一部不正確な事をツイートしている。

教訓として書けることと言えば以下になるだろう

  1. メディアが書いてないことを付け足さない
    ⇒この場合「SUSHI MAKIで死者が多数出ている」が付け足されている
  2. メディアを参考にして事実誤認だったとしても、メディアのせいにしない
    ⇒非常時にはメディア自体も混乱が発生するため、その前提で情報を扱う事
  3. 間違えたなら訂正をするべき
  4. 間違いを指摘する者が(一部)間違えていても、自分が正しいことにはならない
  5. 間違いを指摘されても敵対勢力(エリックCにとってはネトウヨ)による印象操作だと思い込まない

フランス人のÉric Chardenの画像をプロフにしてフランス在住を騙るエリックC

【嘘松】エリック ・C氏設定がめちゃくちゃと話題に【釣り垢?】 – Togetter

蛇足だが、エリックCのアイコン画像はÉric Chardenという実在したフランス人(故人)のものであるという指摘があり、また、フランス在住のハズなのに日本在住でないと書けない内容を度々ツイートしている。

要するに存在自体がデマということ。

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