記憶力スクールを展開する「記憶の学校」(東京都千代田区)は、日本大学生産工学部 機械工学科(千葉県習志野市、教授・綱島 均)と共同研究を開始することを発表した。
近年、競技者が急増し注目を集めるメモリースポーツ(記憶した能力を披露し競う競技)の習得者と未習得者の脳活動をポータブルNIRS(近赤外光による脳血流計測装置)で測定し、それぞれの特徴や相違点を分析。
そのデータを活用することで記憶力アップのメカニズムを科学的に解析し、新しいサービスの創造や効果の高い記憶術を開発していく。
「記憶術習得者と記憶術未習得者における記憶時及び記憶再現時の脳活動の特徴・相違の分析」プロジェクトの概要
期間
2021年9月1日~2022年3月31日
共同研究代表
- ACラーニング株式会社 代表取締役社長 星野 昌之
- 日本大学生産工学部 機械工学科 教授 綱島 均
共同研究の背景と今後の展望
スマートフォンの普及により検索すれば情報が手に入るようになった現代において、物事を記憶する機会が少なくなり記憶力低下を感じている人が急増。
その根本的解決策として、“記憶の学校“をはじめとする記憶力スクールの需要も高まり、記憶力スクールも増加している。
しかし、従来の研究では、このような記憶力向上プログラムに対する、科学的根拠に基づいた効果検証システムは確立していないのが現状である。
よってこの共同研究では、“記憶の学校”が提供する記憶力向上プログラムの受講生の脳活動を分析し、記憶術を習得する過程で変化する脳活動を計測。
記憶力向上プログラムの教育効果の検証を進めることを目的としている。
この検証を通して、効果的に記憶力を向上させるプログラムの開発を目指す。
記憶力日本一が立ち上げた“記憶の学校”とは
目指すは「記憶力の見える化」
日本一の記憶王・大野氏は、「1時間でランダムの数字を記憶」の競技において1,624桁の数字を完全記憶するなど、18種目あるメモリースポーツのうち10種目で日本記録を保持している。
今でこそ記憶王として活躍しているが、記憶力を身につけたきっかけは、運転免許の筆記試験に2度不合格し、自身の暗記力のなさにショックを受けたことから始まったとのこと。
元々の才能ではなく、後天的に身に付けた独自の記憶法は、大野が講師代表を務める記憶力スクール「記憶の学校」の生徒にも受け継がれ、約8,000人以上の受講生が記憶術を身につけ記憶力を向上させている。
大野元郎氏の大会での記録
- 【数字記憶】1,624桁の数字を1時間以内で完全記憶
- 【スピード数字記憶】312桁の数字を5分以内で完全記憶
- 【年表記憶】80個の架空の年表を5分以内で完全記憶
- 【バイナリー記憶】2,760桁の「0と1の数字の並び」を30分以内で完全記憶
- 【総合ポイント】記憶力競技において、4,633ポイント獲得 など
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