政府への抗議デモの混乱が続く中央アジア・カザフスタンで、長期支配に対し批判の声が出ていた前大統領が、騒動後初めて、団結を呼びかける声明を出しました。
燃料価格の高騰に端を発したカザフスタンの抗議デモでは、およそ30年にわたり権力を握ってきたナザルバエフ前大統領に対する批判の声も高まっていました。ナザルバエフ氏をめぐっては、一部メディアが出国を報じるなど所在が注目されていましたが、8日、報道官を通じて自身は首都ヌルスルタンにいるとし、トカエフ大統領のもとに団結するよう呼びかける声明を出しました。
トカエフ大統領はこれまでデモ隊への「警告なしの発砲」命令を出すなど強硬な姿勢を示していて、デモ参加者26人が死亡、4400人以上が拘束されています。8日にはデモ拡大を受け解任されていた治安機関の前トップが国家反逆の容疑で拘束されていて、混乱が続いてます。