あくびなどが原因で顎が外れてしまうことはよくあるようです。Oggi.jp’s 現役の歯科医である野尻真里が、顎が外れてしまった時の対処法を紹介します。
顎が外れたらどうするの? 対処法と注意点
大きな口であくびをした際に、顎が外れそうになりヒヤッとした経験はありませんか?
顎の関節は非常にデリケートなため、口を大きく開けたことがきっかけで外れてしまうことがあります。また、一度顎が外れてしまうと、癖になってしまい繰り返し顎が外れる場合もあります。
今回は、顎が外れた時の対処法と注意点を紹介します。
顎が外れた状態とは
顎が外れた状態を医学的には、“顎関節脱臼”と言います。
顎の関節は耳の穴の前にあり、この顎関節を支点として下の顎は動きます。しかし、その許容範囲よりも大きく口を開いてしまうと、下顎がもとの位置に戻らなくなり、顎が外れた状態となります。
顎が外れる原因
顎が外れる原因は、大きく分類して2つあります。
まず、外側から力が加わった場合です。転倒や事故が例に挙げられます。
次に、大きく口を開けた場合です。笑った時やあくびをした時、長時間の歯科治療を行った時などが挙げられます。
これらの要因に加えて、顎の酷使により筋肉が疲労していたり、柔らかい物ばかりの食事により顎の筋力が弱まっていたりすると、さらに外れやすくなります。
顎が外れた時の対処法
顎が外れた時は、自身や第三者が戻すことも出来ますが、顎を戻す感覚が掴めていないと容易なことではありません。力任せに行うと、神経を傷つけてしまう可能性もあります。まずは、口腔外科や近隣の歯科医院を訪ねることが最優先です。
困ったら歯科医院で確認を
例えば、何となく自身で顎を戻せた場合でも、しっかり戻っているのか不安な場合はすぐに歯科医院を受診してください。また、顎の脱臼を繰り返す場合は手術などの治療が必要になる場合もあります。
顎関節脱臼は、顎が外れてから時間が経つほど治療が難しくなるため、自身で戻せないと思った場合はなるべく早く受診してください。