IntelではCES2022にてエントリー向けからハイエンドまで第12世代CPUのラインアップを拡充させましたが、その中でエントリーモデルであるCeleron G6900のベンチマークが出現、シングルコア性能はCore i9-10900K並みを記録したようです。
エントリーモデル代表であるCeleron
Intelでは2022年1月に開催されたCES2022にて、エントリーからハイエンドまでAlder Lake-S世代のモデルラインアップを拡充させました。その中で、最廉価モデルに位置付けられているCeleron G6900もCPUアーキテクチャに他のAlder Lake-Sと同じくGolden Coveコアを搭載するなど最新化されていますが、このCeleron G6900のベンチマークが出現しました。
Celeron G6900では、マルチスレッド機能は無効化されたP-Coreを2基搭載しており、同作ロックは3.4 GHzでTDPは46Wとなっています。キャッシュ関係はL2キャッシュが2.5MB、L3キャッシュが4MBとなっています。価格については7000円を下回る価格での登場になると見られています。
シングルコアはCore i9-10900K並みに。マルチコアはHaswell世代のCore i5程度
ベンチマークはZ690マザーボードで行われており、Celeron G6900が1万円を下回るエントリーモデルであることを考えると少々奇妙な組み合わせとなっています。メモリーについてはDDR4が16GB搭載されており、OSはUbuntuとなっています。
また、動作クロックについてはZ690マザーボードに搭載されているブースト機能により標準より1GHzほど高い動作クロックとなっている可能性があります。
Celeron G6900のベンチマーク結果については、シングルコアが1397pt、マルチコアが2565ptとなっています。シングルコアの記録である1397ptはCore i9-10900KFのシングルコアの1367ptを上回っており、1GHzほど定格より高く動作はしていますが、7000円のエントリーモデルが6万円以上するCPUに対してシングルコア性能を上回っているのはアーキテクチャー刷新やプロセス微細化による効果が表れていると言えます。
なお、定格での動作では低く見積もっても1075pt程度で、Core i5-6600K並みのシングルコア性能を持っていますので定格でも十分なシングルコア性能を有していると言えます。
マルチコア性能については、ハイパースレッドが無効にされているため2スレッドしかありません。そのため、スコアは2565ptと低い値にはなっていますが、Commet Lake世代となるCeleron G5905ではマルチコア性能が1800pt台という事で、1.4倍以上の性能向上を記録しています。
似たようなCPUで言うと、Core i5-4460の2571ptがCeleron G6900に最も近いマルチコア性能となっています。Core i5-4460はHaswell世代(2014年)のミドルレンジモデルという事で、ウェブブラウジングやeSportsタイトル、ストリーミングサービスの利用程度であれば不自由なく使えると考えられます。
ただ、今回出現したベンチマークは動作クロックが定格より1.3倍されているため、定格でのスコアは2000pt台となる可能性が高いため、もしそうなればCeleron G5905に対して1.1倍程度とあまり大きな伸びでは無くなります。ただ、それでもウェブブラウジングやeSportsタイトル、ストリーミングサービスであれば使えるCPUとは言えそうです。
2022年のGPU出荷は21年比で10%以上増。22年半ばから在庫と価格は改善へ
Celeron G6900についてはGolden Coveアーキテクチャーを採用しているという事でシングルコアパフォーマンスは1コア動作時は最大で5.3GHzまで動作クロックが上がるCore i9-10900Kを4.4GHzで超えている点は新アーキテクチャーとプロセス微細化によるIPC向上が効いていると言えそうです。Celeron G6900については2コア2スレッドという事で、あまりにも性能面で不安が大きそうですが、シングルコア性能がここまで高いと、2コア4スレッドとなるPentium G7400のパフォーマンスがどれほどなのか気になる所です。Pentium G7400も恐らく1万円以内に収まる価格で販売が予定されているため、コストパフォーマンスの優れるCPUとなるかもしれません。
投稿 Intel Celeron G6900のベンチマーク出現。シングルはCore i9-10900K並み は ギャズログ | Gaz:Log に最初に表示されました。