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 新型コロナウイルスの感染者が急増する中、菅義偉首相の?楽観ぶり?に不満の声が相次いでいる。

 東京都では先月31日、初めて1日あたりの感染者数が4000人を突破した。2日には2195人が新たに感染。月曜日としては初めて2000人を超えた。さらに、東京都以外の首都圏でも感染者が右肩上がりで増加。神奈川県では同日、1686人の新規感染者が確認され、過去最多を更新した。

 23日に開幕した東京五輪で金メダルラッシュに沸く一方で、迫り来るコロナの影。全国各地の医労連はスタンディングデモなどを実施。愛知県医労連の関係者は「東京は4000人を超えた日もあった。入院している方も3000人を超えてきているので、簡単には入院できない状況になっている」と危機感を口にする。

 その上で「菅首相が『重症者は少ないから大丈夫』とか言っているせいで『別に出歩いても問題はない』みたいな楽観的な考えがどうしても生まれてしまう。今は簡単に入院ができない状況だし、人流をもっと減らさないといけないときなので、もっと強いメッセージを出してほしい」と訴えた。

 街中でも菅首相の振る舞いを疑問視する見方が強まっているという。同関係者は「全労連の方で菅首相への手紙を集めている。(スタンディングデモの際に)そういうのを書きたいですっていう方が増えてきて『菅首相は自分の得ばかり考えていて、私たちに我慢しろとばかり言うことがすごいストレス』『仕事が減って、コロナでシフトが入れてもらえなくて、経済的に苦しい』『五輪よりも国民の方を見てほしい』って声が出ている」と明かした。

 菅首相はワクチン接種による成果などを強調する場面が多く見られるが、国民の不満は高まるばかりだ。