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2021年08月12日05時58分


11日、カブールで仮設のテントに座り込む、アフガン各地の戦闘から逃れてきた避難民たち(AFP時事)

11日、カブールで仮設のテントに座り込む、アフガン各地の戦闘から逃れてきた避難民たち(AFP時事)

  • 11日、カブールの路上で客を待つタクシーの運転手(AFP時事)
  • 配給の食料を求める、アフガン各地の戦闘を逃れてきた避難民たち=9日、カブール(AFP時事)

 【ワシントン時事】ワシントン・ポストなど複数の米メディアは11日、アフガニスタンの反政府勢力タリバンが90日以内に首都カブールを制圧する可能性があると米当局はみていると報じた。タリバンが州都を次々と制圧する中、首都陥落の時期を従来の想定から前倒しした。

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 同紙によると、米当局は6月下旬の時点で、カブールについて「8月末が期限の駐留米軍撤収から6カ月以内に陥落する可能性がある」と予想していた。当局者の一人は同紙に「すべてが悪い方向に進んでいる」と述べ、従来の見通しが甘かったと悔いる認識を示した。
 ただ、FOXニュースは別の当局者の話として、米国が支援する30万人規模のアフガン政府軍は大半が首都周辺に集結していると報道。「来月にもカブールが包囲されることはあり得るが、数カ月間は持ちこたえる」とやや楽観的な見方を伝えている。
 サキ大統領報道官は11日の記者会見で、アフガン情勢の悪化を注視しているものの「(首都陥落という)特定の結果が不可避だという見方はしていない」と強調。アフガン政府軍が「装備と兵力を持ち、訓練も受けている」と述べ、反転攻勢に出るのは可能だと主張した。