停滞する前線の影響で広島県では13日朝から非常に激しい雨が降り続き、1級河川の江の川が三次市で氾濫しました。
中国地方には、その後も断続的に発達した雨雲がかか14日正午までの72時間に降った雨の量は、
▽広島市三入で426ミリと平年の8月1か月分の雨量の2倍を超えたほか、
▽広島市湯来で376ミリ、
▽安芸高田市美土里で374.5ミリとなり、
3年前、平成30年7月の西日本豪雨で降った雨量を超えて観測史上最も多くなっています。
広島市には13日、一時、大雨の特別警報が発表されていましたが、その後も断続的に激しい雨が続き、再び土砂崩れや浸水などによる重大な災害がすでに発生している可能性が極めて高い状況だとして、14日午後0時41分に広島市に再び大雨特別警報を出しました。
5段階の警戒レベルのうち最も高いレベル5にあたる情報で最大級の警戒が必要です。
これまでの雨で山口、広島、岡山の各県で土砂災害の危険性が非常に高まり「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があるほか、広島、山口、岡山、島根の各県で氾濫の危険性が非常に高まり「氾濫危険水位」を超えている川があります。
広島県では広島市安佐北区、広島市安佐南区、安芸高田市、それに、北広島町の一部の地域を対象に大雨の警戒レベルで最も高いレベル5の「緊急安全確保」が発表されています。
中国地方では大気の状態が不安定でこれから15日にかけて山陽と山陰、それに山口県のいずれも1時間に40ミリの激しい雨が降るおそれがあります。
15日昼までの24時間に降る雨の量はいずれも多いところで
▽山陽と山陰で180ミリ、
▽山口県で120ミリと予想されその後も雨は増える見込みです。
中国地方では15日にかけて断続的に激しい雨が降る見込みで、川の増水や氾濫、それに土砂災害に厳重な警戒が必要です。
いつ、どこで災害が起きてもおかしくない状況となっていて災害が発生する前の安全確保を心がけて下さい。
すでに大雨となっている地域ではいったん雨が弱まったとしても安全な場所での避難を続けてください。
周辺の状況が悪化するなど避難所への移動が難しい場合は、建物の2階以上で崖や斜面と反対側の部屋に移るなど、少しでも身を守る行動を取ってください。