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2023年までに1000量子ビットの量子処理ユニット(QPU)完成を目指すフランス・Pasqalが約32億円のシリーズA調達

世界有数の量子研究センターであるパリのInstitut d’Optique Graduate School(IOGS。光学研究所)から2019年に独立し、基礎研究からビジネスまで広範に利用できる量子処理ユニット(QPU)の開発・製造・販売を行うスタートアップPasqal(パスカル)は7月20日、2500万ユーロ(約32億円)の資金調達を発表した。ベンチャーキャピタルのQuantonation(クアントネシオン)と仏国防省防衛イノベーション部門が率いたシリーズAラウンドとして、6月に実施された。これにより、QPU開発とともにアプリケーション共同設計の取り組みを強化し、ハイブリッドクラウドを介した量子コンピューティングサービスの構築を加速する。

Pasqalでは、すでに100量子ビットQPUを搭載した量子コンピューター1台を運用しており、フランス電力と共同開発したEV用充電スケジュールの最適化といった具体的なユースケースの検討に使われているという。さらに2台の100量子ビットQPU搭載量子コンピューターの用意を進めており、2022年の初めにはクラウドベースのアクセスを提供する予定。

また2023年には、欧州HPCプロジェクトへの参加などを目的にフランス政府が設立した企業GENCIと、ユーリッヒ研究所(ドイツ)のスーパーコンピューティングセンターに、オンプレミスで導入されることになっている。

EUでは、2018年10月に「量子技術フラッグシップ計画」が立ち上げられ、続く2021年1月にフランスが18億ユーロ(約2346億円)を投じる量子技術の国家戦略を発表している。これにより、人材育成、科学研究、技術実験を大幅に強化し、2023年からの第1世代汎用量子コンピューターの完全なプロトタイプ実現を目標に掲げている。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:QPU / 量子処理ユニット(用語)Pasqal(企業)量子コンピューター(用語)資金調達(用語)フランス(国・地域)