もっと詳しく

自宅で食事をする機会が増え、おうちごはんがマンネリ化している人は多いのではないでしょうか。誰かにふるまうならまだしも、ひとり暮らしとなると、適当に済ませてしまうなんてことも……。そんな“おざなりおうちごはん”になっているならオススメしたいのが、卓上で調理自体を“エンタメ”として楽しめる調理家電。

 

これまで“エンタメ調理家電”というと、例えば写真の大型プールのウォータースライダーを模したタカラトミーアーツの流しそうめん器「そうめんスライダー」のように、大人数でワイワイ楽しめるアイテムがほとんど。

↑グループでワイワイ楽しめる、タカラトミーアーツ「そうめんスライダー」の最新モデル「ビッグストリーム そうめんスライダーメガラスベガス」(税込1万4960円)。スライダー総距離は3.476m! 4色のLEDが噴水部分を美しくライトアップします。(写真提供=タカラトミーアーツ)

 

それが、最近は少人数向けのアイテムも増えてきています。今回はそういった、ひとり、もしくは少人数でごはんを楽しめる卓上調理家電を、モノトレンド情報誌『GetNavi』の副編集長であり、家電コーディネーターの資格も持つ青木宏彰さんに紹介していただきました。

 

毎日の食卓に、軽い“遊び”を取り入れる

「いままで“エンタメ調理家電”というと、遊びの要素が強い子ども向けのものが主流でしたが、最近はユニークなギミックに加え、実用性も備えた商品や大人も使いやすいデザインの商品が増えています。そこへ、ここ数年のトレンドである単身者向けの“おひとりさま家電”が融合し、ひとりでも気軽に楽しめるコンセプトをもつ商品が登場してきています」(家電コーディネーター・青木宏彰さん、以下同)

 

青木さんによると、少人数向けのエンタメ調理家電は、大掛かりな準備なしで使えるものが多いのが特徴だそう。

 

「週末のホームパーティで使うというよりも、平日のマンネリ化した食事に軽い“遊び”を取り入れるぐらいの感覚で使えるものが多いんです。場所を取らずに使え、収納性に優れている点も魅力です。少人数向けの流しそうめん器『流しそうめん Pocket』はまさにその代表例ですね」

タカラトミーアーツ「流しそうめんPocket」2970円(税込)

手持ちの器(直径16~23cm)にモーターパーツを入れて、スイッチを押すだけという手軽さ。収納ケースはそばちょこ、フタは薬味入れとしても使えます。食器棚に並べやすいシンプルなデザインも特徴。

 

「『そうめんスライダー』で流しそうめんをするとなると大掛かりなイベントになりますが、これなら思い立ったときにすぐ使えます。“麺を水に流すだけ”なのに、いつものそうめんがよりおいしく感じられるので、特別感が抜群。ぜひ試してみてください」

↑「手のひらサイズで場所を取らないのもポイントです。また、よくできているなと思ったのは、水の流れを右回りと左回り、どちらにも設定できること。利き手に合わせて使え、多様性を求める時代のニーズが反映されているのを感じました」(写真提供=タカラトミーアーツ)

 

青木さんによると、今年は「流しそうめんPocket」以外にも、コンパクトな“エンタメ調理家電”が続々と登場しているとのこと。加えて、すでに発売から数年経った商品にも、あらためて注目すべきアイテムが多数あるそうです。ここからは今すぐ試してみたくなる、青木さんお墨付きのアイテムを紹介していきます。

家電プロのお墨付き! 注目すべき小型の“エンタメ調理家電”

「エンタメ性のある小型調理家電の大半は、卓上調理で使えます。BBQのように、食卓で調理をしながら食べるということ自体がすでにエンタメ。それに加えて調理工程が楽しかったり、使っていて気分が上がるデザインだったり、そんなアイテムを集めました」

 

・炙りものから熱燗まで! 一台で居酒屋メニューが完成

ライソン「せんべろメーカー」8250円(税込)

2020年末に発売され、お酒好きの間で大ヒットしたアイテム。おでん鍋、焼き鳥網、炙り網、熱燗鍋、とっくり、おちょこがセットになっていて、一台で熱燗と居酒屋メニューを楽しめます。本体が約32×11cmとコンパクトなので、小さなテーブルの上でも使用OK。(写真提供=ライソン)

 

↑「焼き鳥は生の食材から調理してもいいですが、コンビニなどで買ってきたものを温めるのもアリ。余分な油が下に落ちるのでヘルシーですし、電子レンジで温めるよりもふっくら仕上がりますよ。熱燗鍋は、湯豆腐やチーズフォンデュにも使えます」(写真提供=ライソン)

 

・食パン1枚を折りたたんで作る、食べきりサイズのホットサンド

ラドンナ「Toffy ハーフホットサンドメーカー」4500円+税

“食パン2枚+具材”で作る一般的なホットサンドは、量が多すぎて食べきれないという人もいるでしょう。そこで試してほしいのがこちら。1枚の食パンを折りたたみ、ハーフサイズのホットサンドを作れます。(写真提供=ラドンナ)

 

 

・生地にプレートをひたす新発想! 自宅で手軽にきれいなクレープが焼ける

アイリスオーヤマ「クレープメーカー PCM-800-W」2508円(税込)
※8月27日時点。アイリスオーヤマ公式通販サイト限定販売

クレープ生地のタネに加熱用のプレートをひたし、プレートに生地がついたらくるっと返すだけで、簡単に均一な薄さの丸いクレープ生地を焼き上げられます。タネを入れる専用トレー付き。(写真提供=アイリスオーヤマ)

 

↑「プレートの上にタネを広げるのではなく、タネにプレートをひたすという真逆の発想がユニーク。きれいな生地を何枚も作れるので、簡単にミルクレープを作ることもできます。ガレット生地を焼くのもオススメ」(写真提供=アイリスオーヤマ)

 

・卓上で揚げたての串揚げを楽しめる安全設計の小型フライヤー

和平フレイズ「ほんわかふぇ 電気卓上串揚げ鍋 HR-8952」6600円(税込)

卓上で串揚げ作りを楽しめるコンパクトなフライヤー。油の温度は約140~180℃の間で調整できます。電源コードはマグネットで本体にくっつけるタイプで、うっかり足を引っ掛けてもコードがすぐに外れるので安心。(写真提供:和平フレイズ)

 

↑「着脱式の串掛けリングが付いていて、串を鍋のフチにひっかけられます。リングを外せばミニ天ぷら鍋としても活躍! フタを閉めれば卓上での油ハネを気にせず使えますよ」(写真提供=和平フレイズ)

 

・煙を気にせずに室内BBQを楽しめる

ラドンナ「Toffy スモークレス焼肉ロースター」1万8000円+税

低煙性能を備えたロースター。焼き網と平面プレートが付属し、バラエティ豊かな焼き料理を楽しめます。網とプレートはフッ素加工済みで、汚れのこびりつきを防止。(写真提供:ラドンナ)

 

↑「煙の出にくさの秘密は、ヒーターを両側面に設置する『サイドヒーティング方式』。食材から出た水分や脂が熱源に触れず煙が出ません。キッチンやダイニングテーブルに出しっぱなしにしておいてもいい、クラシカルなデザインもおしゃれですよね」

 

・深さの異なる2枚のプレートで“焼く”と“煮込む”を同時に!

サンコー「よくばりホットプレート」5980円(税込)

深さ6cmの浅型と深さ20cmの深型、2種類のプレートを備え、2品同時調理が可能。左右の熱源が独立しているので、個別に火力を調節できます。最大火力は230℃。(写真提供=サンコー)

 

↑「焼き料理と煮込み料理を同時に作れるので、朝は目玉焼きとスープ、夜は餃子とラーメンなど、これ1台で丸1食分のメニューを作れます。すき焼きと焼き肉を同時に行う強者も。加熱がスピーディなので、サクッと食事を済ませたいときにも重宝します」(写真提供=サンコー)

 

・1000Wの高火力で一台6役をこなす、キュートな見た目の小型電気鍋

ラドンナ「Toffy コンパクトマルチ電気鍋」5000円+税

消費電力1000Wの高火力で、「煮る・焼く・蒸す・揚げる・炊く・炒める」の6種類の調理法をこなす多機能鍋。コンパクトな見た目に反し、容量が約2.8Lあるので、2〜3人分の鍋料理にも対応します。(写真提供=ラドンナ)

 

↑「蒸し料理用のプレートとガラス製のフタが付属。調理の様子を確認しながらシュウマイや蒸しパンなどを作れます。鍋本体と取っ手、電源コードが分離するので、鍋だけを流しで丸洗いできてお手入れも簡単」(写真提供=ラドンナ)

 

・食材のおいしさを保ったままスモーキーに香り付け

ライソン「メタルスモーカー」5500円(税込)

好みの食材にスモーキーな香りを付け、手軽に燻製料理を作れるアイテム。ガラス製の密閉容器を使えば煙が充満する様子を楽しめます。旧モデルは本体内部がプラスチックでできていたのに対し、今年8月に発売した新モデル(本品)では、熱に強いメタル素材を採用。(写真提供=ライソン)

 

↑「食材を加熱するわけではないので、食材の食感や鮮度を損なわずに香り付けできます。お試し用に3種類のスモークチップが付いていて、買ってすぐ試せるのも特長。乾電池式なので、おうちごはんだけでなく屋外でのBBQやキャンプなどでも活躍します」(写真提供=ライソン)

 

・新しいビールとの出会いを楽しめる、会員制生ビールサービス

キリンビール「キリンホームタップ」月額8250円(税込・4L)~

工場つくりたてのおいしさを楽しめるビールが、月に2回定期配送される会員制サービス。会員になるとクリーミーな泡を作れる専用ビールサーバーをレンタルできます。

 

↑「『一番搾りプレミアム』に加えクラフトビールや期間限定ビールなど、豊富なラインナップから届くビールを選べるのが魅力。洗浄が必要なパーツが1つしかなく、しかも約10秒水洗いするだけでOKというお手入れのしやすさもポイントです」(写真提供=キリンビール)

 

・限られたお店でしか飲めない氷点下ビールを楽しめる

アサヒビール「THE DRAFTERS」月額7980円(税込・4L)~

新鮮な「アサヒスーパードライ」とプロ仕様の「本格泡リッチサーバー」が自宅に届く会員制サービス、今年5月にサービスが開始された新サービスで、サーバー台数に限りがあるため現在は抽選方式で会員を募集しています。次回の応募開始は9月21日(2021年8月末時点)。(写真提供=アサヒビール)

↑「−2~0℃の氷点下でビールを抽出できる『エクストラコールド・モード』を搭載しているのがポイント。限られた飲食店でしか飲めない『アサヒスーパードライ・エクストラコールド』を自宅で楽しめます。キレとシャープな喉越しを堪能できますよ。グラスをキンキンに冷やしておくのがオススメ」(写真提供=アサヒビール)

 

 

【プロフィール】

家電コーディネーター / 青木宏彰

モノトレンド情報誌『GetNavi』副編集長。生活家電全般を担当し、調理系から掃除機、空調アイテムまで幅広いジャンルの家電製品をレビュー。「家電コーディネーター Basic」の資格も保持。