世界の野生生物の絶滅のリスクなどを評価しているIUCN=国際自然保護連合が国際会議を開き、野生動物の保護などについて議論が行われるなか、絶滅危惧種であるライオンの像を世界各国に展示して、野生動物の保護を訴えるイベントが行われています。
IUCNは先週からフランスで国際会議を開き、世界の野生生物の保護などについての議論を続けています。
こうした中、イギリスの保護団体が主催して、IUCNの「レッドリスト」で絶滅危惧種に分類されているアフリカの野生動物の保護を訴えるイベントが行われています。
イベントでは、ロックバンド「ザ・ローリング・ストーンズ」のギタリストロン・ウッドさんなど世界のアーティストがデザインした、47体のライオンの像をアメリカやイギリス、ケニアなど5か国で展示しています。
保護団体によりますと、アフリカではコロナ禍によってサファリ観光が中止され観光収入が途絶える中、保護されてきた野生動物が密猟されるケースが急増しているとしています。
ライオンの像は今後競売にかけられ、野生動物や環境保全の資金にあてられるということです。
保護団体の代表のチャーリー・メイヒューさんは「ライオンだけではなく、絶滅のおそれのある動物たちに思いをはせて、できる支援をしてほしい」と話していました。