深夜の住宅街で格闘 窃盗容疑の自衛官を取り押さえた男性語る一部始終
被害者の男性
「そのまま草むらにぶん投げました。(容疑者を)倒して馬乗りになって」
無我夢中で格闘した様子を振り返る男性。午前2時前、神奈川県横須賀市の自宅に仕事を終えて帰宅したところ、目に入ったのは開けっ放しの窓と見慣れないサンダルでした。
被害者の男性
「知らない人のサンダルが置いてあって、空き巣だなと思いました。音がしたので前を向いたら、現金が入っている封筒を持った人が出てきて走って行ったので、とりあえず捕まえようと思って。(Q.見た目は?)がたいの良い人だなと」
男性が鉢合わせた「がたいの良い男」。陸上自衛隊・武山駐屯地に所属する陸曹長、後藤正容疑者(53)です。手には、およそ30万円が入った封筒を持っていました。
記者
「男性はまさに、この場所で取り押さえようとしましたが、手を振り払われ、あちらの方に逃げる容疑者を追いかけたということです」
男性は数十メートル離れた路上で後藤容疑者に追いつき、格闘が始まりました。
被害者の男性
「ここで捕まえました。最初、つかんで引きました。肩から自分の方に引っ張って、暴れてるので、草むらにぶん投げました。倒して馬乗りになって、腕を足で押さえて」
後藤容疑者をようやく取り押さえたものの、両手がふさがり、110番通報することができません。そこで・・・
被害者の男性
「『誰か、泥棒を捕まえたので警察呼んでください』と叫んだら、気づいた方がこっちに来てくれて」
寝静まった住宅街で大声で叫び、それを聞いた近所の住民が通報。男性は、警察が到着するまで15分間にわたって一人で後藤容疑者を押さえ続けました。
被害者の男性
「(自衛官と)分かって、年齢を聞いた時はショックでした。でも、家に子どもたちがいなかったので、一番良かったです」
警察は窃盗の疑いで後藤容疑者を逮捕し、周辺で同様の被害が相次いでいることなどから、余罪があるとみて調べています。