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中国の習近平国家主席は国連総会でビデオ演説を行い「小さなグループやゼロサムゲームは排除しなければならない」と述べ、中国を念頭にアメリカが同盟国や友好国と新たな枠組みをつくる動きをけん制しました。一方、地球温暖化対策では、海外で新たな石炭火力発電所を建設しないとして、温室効果ガスの排出量削減に取り組む姿勢を強調しました。

ニューヨークで開かれている国連総会で、21日、事前に収録された中国の習近平国家主席のビデオ演説が放送されました。

このなかで、習主席は「平等と相互尊重の基礎のもと、対話と協力を展開すべきだ。小さなグループやゼロサムゲームは排除しなければならない」と述べ、アメリカが、日本やオーストラリア、インドとつくる「クアッド」など、同盟国や友好国と新たな枠組みをつくる動きをけん制しました。

さらに、アフガニスタン情勢を念頭に「外部による軍事介入やいわゆる『民主的改造』が計り知れない災いを残したことを証明した」と述べ、名指しは避けたものの軍事作戦を続けてきたアメリカを批判しました。

一方で、アメリカとの協力も見込まれる地球温暖化対策では「発展途上国の温室効果ガスの排出量削減に力を入れ、海外での石炭火力発電所の新たなプロジェクトは行わない」と述べ、排出量削減に取り組む姿勢を強調しました。

また、新型コロナウイルス対策では、発展途上国に対して年内にさらに1億回分のワクチンを無償で提供するなど改めて支援を続けていく考えを示しました。