東京都議会に会派を持つ地域政党「都民ファーストの会」は1日、国政での新党設立について3日に都内で記者会見を開くと発表した。31人の都議を擁する都民ファは都議会第2党だが、国会議員とのパイプが細く、国政進出が課題となっていた。ただ、特別顧問を務める小池百合子知事は1日、都民ファの国政新党の設立方針について「関知していない」と強調し、自身の次期衆院選出馬も否定した。都庁で報道陣の取材に応じた。
都民ファは、衆院選で都内の選挙区を中心に複数の候補者を擁立する見通し。都民ファの荒木千陽代表が3日に候補者の選定や他党との連携などの方針について説明する。7月の都議選では国政で国民民主党を支援する連合傘下の一部民間労組が都民ファの一部候補者を支援した。こうした親和性を背景に国民が新党と連携を強める可能性がある。
一方、都民ファ内には早期の国政進出に慎重な意見もある。
小池氏は平成29年都議選で都民ファの代表として自民党と対決し、都民ファを躍進させたが、その後は自民との関係を改善させてきた。都民ファの国政進出については「自民への接近が目立つようになった小池氏を牽制(けんせい)する狙いがある」(都議会関係者)との見方もある。
小池氏は29年衆院選では「希望の党」を結党し、保守系の野党を糾合する動きとなったが、伸び悩んだ。