東京ゲームショウ2021 オンラインの幕張メッセ会場での取材の移動中,中国のパブリッシャであるWhisperGamesのブースにある,クラシックな映画のようなモノクロのゲームに目が留まった。
そのタイトル名は「Squadron 51」。まさに1950年代のSF映画をモチーフとした作品で,ブラジルのゲームスタジオのLOOMIARTSと映画製作会社のFehorama Filmesによる共同で開発が進められている横スクロールシューティングだった。
パブリッシャとして名を連ねているのは,WhisperGamesとドイツのAssemble Entertainmentである。
さっそく同ブースにあった英語版を試遊してみると,ストーリーのイントロダクションとなるイベントシーンが始まった。
あるとき,地球外から宇宙人が現れ,人類と友好的な関係を築き,人類が明るい未来を迎えられるよう協力することを約束し,地球に異星人企業「VEGA CORPORATION」を設立する。しかし,この話には裏があった。VEGA CORPORATIONの首謀者であるZAROGは,人類との協力関係を築くといいながら,人類を搾取し地球をわがものにしようという邪悪なたくらみを持っていたのだ。
その野望を打ち砕くべく,勇敢な戦士たちが集まった反乱軍「Squadron 51」が結成され,地球と人類の未来を守るため,宇宙人との過酷な戦いに挑むことになる。
……と,イントロで確認した話の内容をざっくりとまとめてみたが,このあたりもまさにクラシックなSF映画の設定といった雰囲気で,さらにそれが,まるで本当にあったモノクロ映画かのような実写シーンで描かれているのが印象的だった。映画製作会社が開発に関わっているからか,フォントやデザイン,音声,役者の演技,場面展開などの演出と,そのどれもがかなり本格的だ。
映画のようなシーンからシームレスに展開するシューティングパートも,ビジュアルや戦闘機の挙動,音楽も,まるで特撮映画をそのままゲームになったかのような雰囲気がある。自機はレシプロ戦闘機,敵の宇宙船は“円盤”と呼びたくなるようなレトロなデザインで,こちらもクラシックなSF映画が好きな人にはグッとくるものがあるだろう。モノクロのためか,敵の宇宙船や攻撃が背景と同化して見にくく遊びにくいところもあり,この辺りは慣れも必要かもしれない。
Steamのタイトルページを確認してみると,選択できる機体は4種類で,さらにボムなどのスペシャル装備を設定できるとのこと。ステージは雪山や密林,市街地など全11種類で,難度もシューティングが得意な人,そうでない人のどちらも楽しめる難度調整ができるという。さらに,2人協力プレイも可能だ。
リリース予定時期は2022年内で,海外向けにはコンシューマ版の販売も予定されている。いまのところ日本語の対応はないようだったが,ストーリー性もある作品だけに,日本語化されることを期待したいところだ。
Game Squadron 51 Prologue Teaser Trailer
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