中国では愛国精神の高まりとともに、ちょっとした言動ですぐに売国奴扱いされてしまう社会になっているようだ。中国メディアの新浪は9月29日、「旭日旗のステッカーを貼った車が中国のネット上で炎上した事例」を紹介する記事を掲載した。
記事によると、中国の路上で「神風」という文字に旭日旗のようなデザインのステッカーを貼った車が目撃され、その写真がネットに出回り大騒ぎになったそうだ。中国は小さなステッカー1つで激しく炎上してしまう社会になっているようだ。
記事は「神風」の意味について、戦時中に追い詰められた旧日本軍が、体当たり攻撃をするため編成した特殊な部隊だと説明した。さらに旭日旗は旧日本軍の使った軍旗で、車が日系車だったことも中国のネットユーザーらの神経を逆なでしたようだ。
炎上した写真には、車のナンバーもしっかり写っていたため、関係機関に通報され、警察まで動く騒ぎとなったという。ステッカーを貼っていただけなので、法に触れるとも思えないが、大きく炎上してしまったので警察も動かないわけにはいかなかったようだ。
旭日旗のステッカーに関しては、2021年5月に韓国でも同様の騒ぎがあり、自動車の窓に張られたステッカーが問題視され、ネットで炎上している。中国にとっても韓国にとっても、歴史問題を彷彿とさせるものは、小さなステッカー1つでも看過できない感覚があるようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)