東京オリンピックは大会4日目の26日、自転車の男子マウンテンバイクが行われ、4大会連続出場の山本幸平選手は29位でした。
男子マウンテンバイクは、静岡県伊豆市にある全長4100メートルで高低差が150メートルあるオフロードコース、伊豆MTBコースで行われ、38人で争われました。会場は数少ない有観客の会場で、収容定員は1万1500人ですがこの半分を上限に観戦客が入りました。
山本選手は序盤に先頭集団から引き離され、一時は34位まで順位を落としました。
今回のコースはこれまでのオリンピックと比較して極めて厳しいコースと言われていて、激しく転倒して途中で棄権する選手も出るなか、山本選手は粘り強い走りを見せました。
厳しい暑さと高い湿度にも耐えて最後まで走り抜き、順位を上げてフィニッシュし、トップの選手と7分21秒差の1時間32分35秒で29位でした。
金メダルはイギリスのトーマス・ピドコック選手で、タイムは1時間25分14秒でした。銀メダルはスイスのマティアス・フリュッキガー選手、銅メダルはスペインのダビッド・バレロセラーノ選手でした。
山本「競技者としての最後 幸せな瞬間」
山本選手は「自国開催のオリンピックだったので、暑く湿度が高くて、そういう面で有利に働いたと思います。成績はよくはなかったですが、これが今の僕の力です」とレースを振り返りました。
山本選手は今大会で引退する意向で、そのレースが地元開催のオリンピックになったことについて「スタートをしてから1時間半くらい走ったわけですが、あっという間でした。こんなに多くの日本人に囲まれて走ったのは初めてです。きょう、競技者としての最後を迎えたわけですが、これまでにこんなに幸せな瞬間はありませんでした」と話していました。