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headless 曰く、

ペンシルベニア州のものみの塔聖書冊子協会 (ものみの塔) が動画の著作権について 2018 年から YouTube クリエイター「kevin McFree」と争っているのだが、3 年かけても全く進んでいないそうだ(TorrentFreak の記事)。

kevin McFree チャンネルの動画は架空のエホバの証人の街「DubTown」を舞台にしたレゴアニメ。一見子供向けだが大人向けで、エホバの証人の厳しすぎる戒律を元信者の目から軽いユーモアを込めて描いているという。

問題の動画は 2018 年に公開されたもので、7 分半にわたってエホバの証人の未公開動画が使われていたという。ものみの塔はエホバの証人の著作権管理団体として、米デジタルミレニアム著作権法 (DMCA) に基づく文書開示令状 (PDF) を取得。この令状で Google / YouTube に McFree の個人情報を開示させようとしたが、McFree 側が異議を申し立てたために情報は開示されず、動画が削除されるにとどまった。

それからおよそ 2 年経過した 2020 年 8 月、判事は McFree 側の令状破棄の申立を受理したが、11 月から審理は中断している。原告側は 5 月に McFree を相手取った本格的な著作権侵害訴訟を提起しているが、被告について判明している情報は英国在住の英国市民であることと Gmail のアドレスのみであり、本名も住所も不明のままだ。

令状破棄の申立が保留になっていることから YouTube が被告に関する情報を開示する可能性はなく、裁判所の書記官は本名がわからない限り召喚状を発行しないという。原告側は裁判の進め方について判事に協議を求めた (PDF)が、判事は協議の必要がないと拒否し、令状破棄に関する別の判事の判断を待つしかないなどと述べているとのことだ。

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