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iPhoneが、電話に出たり音楽を選んだりする以外にも、クルマの中で役立つことができるようになるかもしれない。Bloombergによると、Apple(アップル)はコードネーム「IronHeart」というiPhoneを使ってクライメートシステム、ラジオ、シート、さらにはインストルメントクラスターをコントロールできるようになる技術を開発しているとのことだ。暖房の温度を上げるためだけに、CarPlayとクルマの(おそらく不便な)インフォテイメントソフトウェアを切り替える必要はなくなるだろう。

情報提供者によると、IronHeartはまだ開発の初期段階にあり、自動車ブランドとのパートナーシップが必要になるとのことだ。この件についてAppleはコメントを控えている。

このような取り組みは、自動車におけるAppleの存在感を、CarPlayや最近のCarKeyのような限定的な技術を超えたものにする可能性がある。また、かねてより噂されている電気自動車戦略の一環というわけではないが、この技術の開発を通して自動車のより多くの側面を経験することができ、Appleでの自動車開発にも役立つはずだ。

ただ、自動車メーカーがこのコンセプトを受け入れるかどうかは別の問題だ。Appleは、多くの一般的な作業において、自動車の元々のインターフェイスを事実上バイパスすることになる。特に、Appleのサービスと競合するサービスを持っているメーカーは、自社のカーインターフェースやアプリに多大な労力を費やしてきただけに、躊躇することは容易に想像できる。もしIronHeartが出荷されたとしても、クルマの購入者から熱狂的な反応がない限り、その搭載は一部のメーカーやモデルに限られるかもしれない。

編集部注:本記事の初出はEngadget

画像クレジット:JOSH EDELSON / Stringer / Getty Images

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(文:Jon Fingas、翻訳:Yuta Kaminishi)