モバイルバッテリやUSBのDCコンバータ基板の性能試験でよく使う、多機能 USBテスター UM25C をUSB電子負荷 LD35 と組み合わせて、バッテリの積算容量を計測するに当たり、 UM25C とAndroidスマートフォンを Bluetooth で繋いで計測してみました。
多機能USBテスター UM25C
USB給電時の電圧と電流を監視するための単純なテスタはいくつか持っていましたが、もう少し正確でなことに加え、積算計測も可能なUSBテスタが欲しくて購入したのが、このUM25Cでした(淘寶でRMB116+送料)。
公開されている説明書から仕様を抜粋してみると、測定範囲は以下の通りになっていて、DC4〜25V 5Aまで計測可能です。
日本でもおなじみの商品でユーザも多いのですが、Type-C端子が期待通りに機能しない個体もあるようです(私は未確認)。
USB電子負荷LD35
UM25Cを購入した際に併せて購入したのが、このUSB電子負荷LD35です(淘寶でRMB50+送料)。モバイルバッテリやその基板に使われているモジュールの性能試験に、負荷電流値を任意に設定することができ、搭載されている空冷ファンは温度に応じて自動的に動作します。
こちらも公開されている説明書から仕様を抜粋してみると、測定範囲はDC4〜25V 35Wまでですが、最大5Aまで負担出来るのはType-A端子のみで、microUSB端子は2A、Type-C端子は4Aまでの対応に留まるので注意が必要です。
Bluetoothのペアリング
UM25Cを通電し、側面にある小さなスライドスイッチをオンにしてBluetoothを有効にします。Androidデバイス側は、アプリを入れる前にBluetoothでUM25Cを見つけて接続してみます。ペアリング時に必要なパスコードは、「1234」です。
RuiDengアプリは落ちる
Google PlayストアからRuiDengアプリを見つけたので、まずはこれをインストールしてみました。アプリを立ち上げると接続済のUM25Cを検出するので、選択するとアプリが落ちます。何度試してもペアリングからやり直しても、結果は同じで必ず落ちるので、このアプリは諦めました。
UM Meterアプリを導入
Google Playストアには非謹製とおぼしきUM25C向けアプリはいくつか見つかるのですが、素性が分からないので取り敢えず、上述の説明書に記載のあったダウンロードページからUM Meterアプリをダウンロードしてみます。
ダウンロードしたアプリのインストール後、必要とされる権限の中に、
「電話:端末情報とIDの読み取り」
が含まれていたのが腑に落ちなかったので、非許可で通しましたがアプリの挙動に影響はなさそうです。
アプリ起動後、右上のBluetoothアイコンを押すとUM25Cがリストアップされるのでタップすると、このアプリでは落ちること無く正常に使うことが出来ました。
積算データ出力
モバイルバッテリの積算容量計測では、最後にバッテリを使い切るとUM25Cへの給電も途絶えてしまうことから、単体では最終計測値を確認出来ないジレンマがあります。それを解決するのがBluetoothによるAndroid機器などとの連携機能です。以前、モバイルバッテリの積算容量を計測した際に用いたのも、この機能でした。
測定結果はアプリ画面上のフォルダアイコンをタップするとAndroid端末の内部ストレージ上に
UM25C.xls
と言う名前のファイルとして出力されると共に、端末上でもGoogleスプレッドシートが開くので、そこからGoogleドライブ上への保存すれば、データの整理やグラフ化などの編集も自在でしょう(尚、アプリ画面上の地球アイコンから、日本語を含む各言語へ切り替えることが出来ます)。
UM25CとのやりとりがBluetoothベースの単純なシリアル通信なためか、有志によりGUI、CUIベースのさまざまなツールが開発・公開されているようなので、機会をみつけて試してみるつもりです。
投稿 多機能USBテスター UM25CをBluetoothでスマートフォンと連携 は Fun Scripting 2.0 に最初に表示されました。