池袋駅の近くに昼食の弁当を買いに行ったら、8月末に閉館した「池袋マルイ」の1階東側(駅側)が白い仮囲いで覆われていた。ここ2~3日の間に設置されたようだ。近くまで行ってみると、解体着手を知らせる看板が掲げられていた。
解体の施工者は清水建設。いずれ建て替えと覚悟はしていたが、こんなにすぐに壊し始めるとは思っていなかった。現実に仮囲いで覆われ始めるとせつない。
正式名は「池袋西口共同ビル」。解体工事の概要はこんな感じだ。
事業者(すなわち所有者)は三菱UFJ信託銀行とある。解体工事は約1年後の2022年9月まで。
看板には書いていないが、既存建物の竣工年は1977年。設計者は石本建築設計事務所だ。私(宮沢)のこの建物への想いは、下記の2つの記事をお読みいただきたい。
池袋建築巡礼08:今夏で閉館の「池袋マルイ」、毎日見ても飽きない「白メシ建築」の謎を追う
建て替え後の新ビルについては、まだ何も掲示されていない。ネットで調べてみたが、発表もされていない。これだけ慣れ親しんだ街の顔を、何も発表せずに壊すのはいかがなものか……。賛否はあっても、解体前に方向性を発表する東京海上日動の方が企業として筋が通っている。
日曜コラム洋々亭36:NOIZによる東京海上リノベ提案に刺激を受け、勝手にリノベ対決(追記:建て替えはレンゾ・ピアノ)
解体後の新ビルの施工は清水建設なのだと思うが、設計も同社なのか、あるいは他の設計者と組むのか。とにかく、壊すからにはそれ以上のクオリティーのものを建てていただきたい。詳細が分かり次第、続報する。(宮沢洋)
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