米FacebookのAR/VR担当副社長のボズことアンドリュー・ボスワース氏は7月26日(現地時間)、メタバース実現に向けた新たなグループ「Metaverse product group」を立ち上げたと発表した。VR/AR研究部門のFacebook Reality Labs(FRL)の下部組織という位置づけだ。
メタバースは、古くは「セカンドライフ」、比較的新しいところでは「あつまれ どうぶつの森」のように、ユーザーがアバターとして活動し、他者と交流できる仮想空間を指す。
Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOはメタバースという言葉は使っていなかったものの、2015年ごろから、人々のコミュニケーションの方法はVRのような没入型体験に移行すると語っていた。Oculusのヘッドセットや開発中のARメガネはメタバース実現のためのツールだ。
2019年にはセカンドライフのようなVRワールド「Facebook Horizon」を発表している(現在、招待制β状態)。
ボズワース氏は「メタバースの完全なビジョン実現のための組織を構築」し、「自宅内の部屋から別の部屋に移動するくらい」メタバースでの移動を簡単にすることを目指すと語った。
チームには、傘下のInstagramの製品担当副社長、ヴィシャール・シャー氏、Facebook Gaming担当副社長のビベック・シャルマ氏、Oculus VRのコンテンツ責任者のジェイソン・ルビン氏が参加する。シャルマ氏はHorizonチームの責任者になる。
ゲームでの利用も計画しているようだが、ザッカーバーグ氏は自身のFacebook投稿で、メタバースを「モバイルインターネットの次のコミュニケーションプラットフォーム」だと説明した。同氏は昨年5月、向こう5〜10年をかけて従業員の50%を基本的に在宅勤務可能にする計画を発表した際、「最終的にはARで、人々がどこにいても他の人とつながり、存在感を感じられるよう、技術開発を加速させる」と語っていた。