トヨタの英国部門は、単なる玩具を越えたRCカーを発表しました。一見すると、何の変哲もないトヨタ『ミライ』の10分の1スケールのRCカーですが、実車と同じく「水素」を使って走らせることができるのです。
英国のハイテク企業Bramble Energy社と日本の模型メーカーであるタミヤの協力を得て開発されたミライのRCカーは、一般的なバッテリーの代わりに小型の水素燃料電池を搭載しています。3Dプリントした回路基板と燃料電池、2つの水素タンクからなるコンパクトなシステムにより電力を生み出し、4輪を駆動します。
Bramble Energy社の共同設立者であるトム・メイソン氏は、「当社の燃料電池技術は、どんな大きさや形にもできるプリント回路基板で成り立っている」と述べています。
水素タンクは単三電池サイズで、回路基板とともにタミヤの「TT-02 シャーシ」に取り付けられています。電気モーターの仕様や最高速度など、仕様の詳細については明らかになっていませんが、最大出力は20ワットであるとのこと。さらに、従来のバッテリー駆動のRCカーに比べて約2倍の走行時間を実現していると言われています。
実車とは異なる4輪駆動ですが、水素を動力源とする燃料電池技術と、レッドに塗装されたボディシェルはミライそのもの。トヨタの英国部門は、ミライのRCカーは単なるおもちゃではなく、水素燃料電池技術が自動車以外のエネルギー分野にも応用できることを証明するものだとしています。
このRCカーが発売されるかどうか、また、どこで水素を充填できるのかなどについては確定していません。タミヤ英国部門のアリスター・ブレブナー氏は、「水素で動くRCカーを販売するにはまだ道のりは長いが、今回のチャレンジは、H2をスケールダウンして適応させれば素晴らしいエネルギープラットフォームになることを証明してくれた」と語っています。
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