ソフトバンクは10月20日、高校生向けのAI活用人材教育プログラム「AIチャレンジ」を2022年4月から提供すると発表した。高等学校に新設される「情報I」「情報II」向けの教材を販売する他、オプションで授業サポートや講師の派遣などにも対応する。教材はZOZO子会社のZOZO NEXT(千葉市)で取締役CAIO(最高AI責任者)を務める野口竜司氏のアドバイスを得て独自に開発した。
情報I、情報IIは22年4月から高等学校で始まる新設科目。プログラミングも含めITの基礎と実践を学ぶ科目で、情報Iは必修になる。AIチャレンジでは、情報Iに対応した「AI活用リテラシーコース」と、情報IIに対応した「AI活用実践コース」を用意する。
AI活用リテラシーコースは、ソフトバンクのグループ企業における実例を基に、AIの基礎知識を学習する内容。生徒は与えられた課題に対しAIで解決する方法を考える。生徒が考えた解決策は、ソフトバンクで実務に当たっているスタッフが目を通し、経験を基にアドバイスや講評を述べる。価格は1校につき年間13万2000円。
AI活用実践コースは、AI活用リテラシーコースの内容に加え、生徒が実際にAIモデルを作成する実践的な内容を扱う。AIモデル作成にはソニーネットワークコミュニケーションズが提供するデータ分析ツール「Prediction One」とサンプルデータセットなどを活用。完成したAIをWebサービスなどに組み込んで学校や社会が抱える課題の解決を目指すとしている。価格は1校につき29万7000円。
生徒向けにワークシートや確認テストを提供する他、教員向けには授業用スライドや研修動画なども提供する。AI活用実践コースではオプションとして、ソフトバンクのスタッフが授業をオンラインで支援する「オンライン授業サポート」(11万円)や、講師の派遣(16万5000円)も用意する。