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トルコと欧米諸国の関係が、10人の駐トルコ大使に対する「好ましからざる人物」宣言の可能性を巡りぎくしゃくしていることは先に報告済みですが、今度は軍事問題にも波及してきました(トルコはNATOの重要加盟国)
アラビア語mディアは、米の両党の11名の議員が、国務長官あてにトルコがその主力戦闘機f16の新規購入等を予定していることに対し、米政府がこれの応じないようにとの書簡を送り、今後議会で働きかけてゆくとしていると報じています。
この問題のそもそもの発端は、トルコがロシア製地対空ミサイルS400を購入したことに対して米が反発し、トルコが購入予定であった新鋭のf35機100機の供与を拒否したために、トルコが取りあえず、現有のf16戦闘機の更新を狙い、新たなF16を40機、現有のf16のアップグレイド用の機材80機分の購入を申し込んだもの。
مشرعون أمريكيون يبدون قلقهم إزاء تقارير عن احتمال بيع طائرات إف-16 لتركيا | القدس العربي (alquds.co.uk)
この書簡の取り扱いが今後どうなるかは、まだ不明だが、最近の米欧におけるトルコに対する不信感の増大に鑑みると、バイデン政権もその取り扱いには苦慮するのではないでしょうか?
なにしろ、未だに武器が目にほども物をいう中東では、かって欧米の完全な影響圏であったものが、欧米のアラブ諸国に対する武器供与制限に反発したナセル大統領がチェコ経由でのソ連製武器の購入に踏み切り、冷戦の東西対立が持ち込まれた地域ですから、気になる動きではあります。