サムスンはスマートフォンGalaxyの販売として広く世に知られていますが、他社へ部品を供給する「サプライヤー」としての事業も大手として存在感を放っています。
その中でも特に有名なスマートフォン向け有機ELディスプレイ(OLED)事業が、iPhone13シリーズの発売により好調なようです。韓国のテック系メディアTHE ELECが報じています。
スマートフォン用OLEDディスプレイの出荷台数が増加
サムスンのスマートフォン向けディスプレイ事業の売上はAppleに依存しています。
UBI Researchによると、2021年第3四半期(7〜9月)の折りたたみタイプを含むスマートフォン向けOLEDパネルの出荷量は1億2,465万台分で、第2四半期(4〜6月)と比べて24.6%増加しました。
このうち3,931万台分はアメリカ向け、つまりほぼAppleへと供給されたものであり、これは第2四半期のアメリカへの出荷量と比較して約2倍との事です。
Appleへの供給により出荷量が大幅に増加していることが分かります。
なお折りたたみディスプレイの出荷量については、2021年第3四半期全体の3.2%、つまり393万台のようです。
おそらくこれはほぼ全てがGalaxy Z Flip3およびZ Fold3向けのものだと思われます。
iPhoneの有機ELディスプレイもサムスン製がメイン
長年製造・開発しているサムスンのOLEDディスプレイは、非常に品質が高く右に出る者はいないと言われています。
OLEDを初めて採用した2017年のiPhone Xから、iPhoneのディスプレイもサムスン製が主に採用されています。
iPhone 13シリーズでは13 Proおよび13 Pro Maxがサムスン製である、と韓国の著名リーカーTron氏がTwitterに投稿しています。
両社お互い共存しているが…
このように、Appleとサムスンはスマートフォンとしては競合他社としてライバル関係にあるものの、サプライヤーとしては持ちつ持たれつのお互いなくてはならない関係となっていることが分かります。
とはいえ、あくまでもAppleからすれば「サプライヤー」という位置にいるので、リスク分散とコスト削減のためか、年々iPhoneのディスプレイにてサムスン製の占める割合を減少させているように見受けられます。
これにより将来のサムスンディスプレイの売上に影響を及ぼすかもしれません。
今後のAppleの動向に注目です。
アイキャッチ画像:Apple
参考