新型コロナウイルス禍で浸透した職場から離れて働くリモートワークをさらに進め、住む場所にさえ縛られない生活を選択する人たちが現れ始めた。家を持たずに各地を転々としながら仕事をする「デジタルノマドワーカー」。ネット環境を駆使し、遊牧民(ノマド)のような暮らしをするスタイルからついた呼び名で、コロナ後の新しい生活スタイルとして注目を集めている。そんな生活の実践者の暮らしや心境は以前とどう変わったのだろうか。デジタルノマドワーカーの1人、山本直子さん(仮名・36)に率直な質問をぶつけてみると、返ってきたのは「『縛られていたもの』がけっこうあったんだなと。全てを手離してみたら自分を振り返る心の容量が増…