THE NEW YORKERS #15: Jordan Nassar
<後編>
パレスチナとイスラエルの問題が長引く中、パレスチナ系アメリカ人として伝統的な刺繍の技法を使った作品を発表すること自体、政治的なメッセージだと感じる人もいるだろう。しかしジョーダンは「声高なプロパガンダではない。むしろ真逆といもいえるソフトで静かな作品、でもコンセプトはシリアス」と説明する。
「 ニューヨークでパレスチナ系アメリカ人として生まれ育ち、イスラエルのことを発言するのは怖くもあった。でも僕の母親はジューイッシュだから、自分は両方の立場に属している。そんな僕が作る作品を通じて、両サイドの対話を促すことができたらいい」。
「大人になっていろんなイスラエル人、中にはイスラエルによるパレスチナ占領に反対する人にも出会った。自分の夫もイスラエル人だから、僕らにとってはパレスチナとイスラエルの問題は日常会話にいつも出てくること。でも、自分は常にフェアでいたい。どちらの国にもそこで生まれ育った人たちがいて、いろんな側面があるのは当然のことだから」。
パレスチナ伝統のカラフルな刺繍糸で描くパンクな景色(後編)はByron(バイロン)で公開された投稿です。