このレストアされたメルセデスGは、新車と同じように使えるはずだ。
メルセデスGクラスは、大通りに映えるだけではなく、多くのことができる。特に、原始的なW461は。このハスキーな290GDは、新品同様のコンディションだという。そして、それは今、絶賛販売中だ。
メルセデスの「Gクラス」は、本当に存在感がある。
ハンブルク、ベルリン、フランクフルト、ミュンヘンなどの高級ショッピング街では、いつもその厳つい姿と押しの強さで際立った存在となっている。
しかし、当初のコンセプトでは、このダイムラー車はオフロード仕様のクロスオーバーモデルで、大都市の大通りには向いていなかった。
メルセデスのエンジニアは、まさにそのコンセプトに基づいて「G」を設計したのだ。
そんなオリジナルの「メルセデスG」が、今、eBayに出品されている。
1996年に発売された「W461」シリーズの「290GD」で、3ドア、ショートホイールベース、5気筒ディーゼル(95馬力)を搭載している。
その提示価格は、36,800ユーロ(約490万円)で、出品者は「新品同様の価値ある投資」と説明している。
果たしてこの個体は「メルセデスGクラス」のファンにとっては夢のような車なのだろうか?
広告のタイトルで目を引くのは、「frame off restored(フレームを取り外してレストア)」という3文字。
これが証明されれば、誰かの手によってベンツが完全にパーツに分解され、フレームオフからレストアされたことになる。
残念ながら、この広告にはその詳細は書かれていない。
しかし、だからといって躊躇するのではなく、購入を検討するのであれば、ワークショップからの写真や、請求書などの証拠を出品者に求めることをお勧めする。
いずれにしても、この写真に写っている「メルセデス290GD」は、一見すると新品同様で、内外装ともにほとんど使用された形跡がない。
1996年式のGクラス、走行距離はわずか60,234km
広告によると、この車は中古車だそうだ。
スピードメーターを見ると、60,234キロと、中古車としては、許容範囲の距離が示されている。
初度登録は1996年6月20日だ。
変速機はマニュアルトランスミッションだ。
緑色の「G」は、2023年10月まで車検がある。
つまり、車検に受かってステッカーが貼られたばかりということになる。
そして、売主によれば、現在まで、事故は一切ないとのこと。
このGは居心地がいい上に、ほとんどのことに耐えられる
今回のダイムラー車は、明らかにスポーツカーではない。
95馬力の5気筒エンジンは、スチール製の箱を動かすのに苦労する。
しかし、この圧縮着火式エンジンは、今日の基準ではなく、同時代のエンジンと比較しても、あまり燃料を消費しない。
しかも、廃油を利用して走る「雑食性」のエンジンである。
怪しげな実験を推奨するわけではないが、この「Gクラス」が燃料事情の良くない国への旅行に適していることは確かである。
売主にコンタクトするなら、その場でアポイントを取り、実際に実車を見て、ボディワークや技術的な状態を詳細にチェックすることが必須だ。
必要な専門知識をお持ちでない方は、ぜひ専門家にご相談されることをお勧めする。
このメルセデスは25年前に製造されたものであり、たとえ新車のように見えたとしても、数日前に組み立てラインから出荷されたものではない。
クセや小さな弱点があることも否定できない。
点検の際には、レストアの状態を確認することもできる。
最後に注意したいのは、この「Gクラス」が、あらゆるアメニティを詰め込んだ豪華絢爛な神殿ではないということだ。
ここでは無骨なのだ。
ドイツ軍は今でも290台の「GD」を所有して乗っている。
※ オークションは終了していますが、画像はこちらで見ることができます。
(10月30日時点)
Text: Lars Hänsch-Petersen
Photo: ebay/steinzeit2005