スーダンでは各地で抗議デモが治まらない等、不安定な情勢が続いていましたが、アラビア語メディアはいずれも、ブルハン暫定政権大統領が、11日新しい暫定主権評議会を設置し、自らその議長に就任したと報じています。
それによると、評議会の構成は5人が軍人で、3名が文民で、5名が地方代表の由
これに対し、国連仏等国際社会が懸念を表明し、一方的措置は解決にならないと批判し、また国内でも夜を徹して、抗議デモが続いている模様
https://www.aljazeera.net/news/politics/2021/11/12/%D8%A7%D9%84%D8%B3%D9%88%D8%AF%D8%A7%D9%86-%D8%AA%D8%B7%D9%88%D8%B1%D8%A7%D8%AA-2
スーダンでは、2019年軍のクーデターで長年続いたバシール政権が倒れ、その後軍と文民勢力からなる暫定政権が何とか続いていましたが、これに対する民衆の不満が続き、本年2月だったかには、軍部が更なるクーデターを起こし(もっとも軍はクーデターとは認めていない)、これに対しスーダン各地の抗議が高まるとともに、国際的にも中東でもほぼ一致して批判的で、軍部としても何とか打開を図る必要にせられていました。
スーダンの今後は国内の抗議デモがいつまで現在の規模で続くのかと合わせ、中東、国際社会の反応によるところが大きいいかと思いますが、若干前のアラビア語メディアの報道では、スーダン政府(というよりは軍部)を支持している勢力としては、エジプト、サウディ、UAEの名前が上げられていましたが、一つのカギは彼らがどの程度実行的にブルハン等スーダン軍部を支援するかでしょうか
米国は今回の軍クーデターの後特使を派遣して、仲介にあたっていましたが、その後軍クーデターを批判する声明を出しており、バイデンの「人権外交」もあり、暫定評議会支持というよりはその妥協を求めるのではないでしょうか?