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新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は世界中で再び悪化しつつあり、米国経済の行方を依然として左右している。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、コロナに対する懸念が人々の職場復帰を妨げていると指摘。イエレン財務長官はコロナがインフレを加速させていると述べた。

  オーストリアは感染抑制のため15日からワクチン未接種の人を対象に外出制限などを課すロックダウンを少なくとも10日間実施する。欧州では先週、パンデミック開始以来最多の200万人近くが新たに感染した。

  ドイツでは次期連立政権の樹立に向け交渉中の3党が、可能な場合に従業員の在宅勤務を認めるよう企業に義務付けることを計画している。ハンデルスブラット紙が報じた。ロベルト・コッホ研究所(RKI)のデータによると、同国では14日午前までの24時間で3万3498人の新規感染が報告され、パンデミック開始以降の感染者数が計500万人を超えた。死者は55人増えて9万7672人。

  米ジョンズ・ホプキンズ大学とブルームバーグの集計データによると、世界の新型コロナ感染者数は2億5320万人、死者は509万人をそれぞれ上回った。ブルームバーグのワクチントラッカーによれば、世界のワクチン接種は計74億8000万回を超えた。

relates to 【新型コロナ】欧州で感染急増、オーストリアは未接種者に制限措置

  イエレン財務長官は、米国ではコロナ感染を制御することがインフレ抑制への鍵になるとの考えを示した。14日放送予定のCBSとのインタビューで、「今回のインフレの要因は新型コロナだと認識することが重要だ」と発言した。

イエレン財務長官、新型コロナ収束させることが米インフレ減速への鍵

  ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、14日のCBSの番組「フェース・ザ・ネーション」で、人々の職場復帰はコロナを制御できるかどうかにかかっていると指摘。「本当に制御できれば」人々は安心して職場に戻り、米景気回復とインフレ押し下げに寄与するだろうと述べた。

  マーシー米医務総監は14日の番組「FOXニュース・サンデー」で、連邦政府によるワクチン接種義務化は道路上の速度制限と同じようなものだと発言。「自由は間違いなく重要だが、われわれの決断が他人の健康に影響を与える場合、われわれには互いに対する共同の責任もある」と語った。

  オーストリアのワクチン未接種者対象のロックダウンは少なくとも11月24日まで実施される。同国で完全な接種を終えた人は約65%にとどまり、西欧で最も低い国の一つ。コロナ感染者の7日平均は今月に入ってから2倍余りの1万人強に達した。

  チェコでは13日までの24時間で新規のコロナ感染者が9161人に達した。1週間前と比べて3400人増えた。保健省のデータが示した。

  中国国家衛生健康委員会の梁万年・専門家チーム長は、国内のコロナ感染を早い段階で積極的に抑制する必要性をあらためて強調し、政府の「ゼロコロナ」方針は人々を守る上で最も効果的だと擁護した。13日のインタビューでの発言を国営新華社通信が伝えた。

原題:Covid Stunts U.S. Economy; Austria Curbs Unvaxxed: Virus Update

China’s Covid Czar Defends Policy; Says Strict Measures to Stay(抜粋)