12月に予定されるリビアの大統領選挙には、カッダーフィの次男seif al islamや例の将軍様haftar が正式に立候補を声明したか登録手続きをしたことは報告済みですが、アラビア語メディアは17日リビア議会のaqile saleh議長が立候補を表明したと報じています。
これでリビアの著名(というか悪名高い)人物が出そろったのでしょうか?
al qods al arbiはこれまで立候補したのは11名で、中には2014年頃の首相のaly zeidan も含まれていると報じています。
また同ネットは、リビア最高検察庁が選挙委員会に対して、カッダーフィの息子及びhaftarについては、調査が完了するまで選挙関係の手続きを進めないようにと要請したとのことです。
また議会議長については、2019年の失敗したhaftar のトリポリ攻撃を支持したことで批判が強いともコメントしています
رئيس البرلمان الليبي عقيلة صالح يعلن ترشحه لانتخابات الرئاسة- (فيديو) | القدس العربي (alquds.co.uk)
取り敢えずのところ以上ですが、これまで名前が報じられた候補者の中では、ゼイダン元首相(実業家だったか)がこれと言った悪名もない代わりに実績も知られていない他は、最初の二人には人道法違反の嫌疑がかかったいるほか、議会議長はそもそも最近のリビア問題を長引かせた張本人の疑いがあります。
というのは、リビアが東部と西部政権に分かれて対立していたのを、和解させるために国連の斡旋で何度か議員や部族長たちとか政治指導者が、モロッコ等に集まって協議しました。確かその最後がモロッコのスヘイラで開かれた会議でした。
その結果スヘイラ合意とやらができ、確かその結果ファラジュを首相とする統一政府ができたのですが
(報道で、良くトリポリ政権が国際的に承認された政府とされているのは、ここに由来する)、法的にはリビア議会の承認を得る必要がありました。
議会を開き審議をすれば、統一政府が承認されることは(数字上は)明らかでしたが、これを邪魔したのがaqile議長で、何回も議会が開かれそうになったが、その都度定足数不足ということで、流会にしたものです。
その意味で、3名の著名候補者は、リビの和平のがんとも言える人物ですが、彼らがそれぞれかなりの支持層を有し、どうもその中から新大統領が出てきそうなことはリビアの不幸というか、まあ中東の民主的選挙などこんなものかという所でしょうか?
それはともかく、誰が選ばれようとも、とにかくリビアに平和と安定が戻ることが最も大事なことかと思いますが・・・・