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岸田首相に要請文を渡す田上富久長崎市長(中央)。左は松井一実広島市長=18日午後、首相官邸

 岸田文雄首相は18日、来年3月の核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加に重ねて慎重な姿勢を示した。広島市の松井一実、長崎市の田上富久両市長から官邸で要請を受けたのに対し「米国との信頼関係を構築した後、同条約にどう向き合うか考える。手順が重要だ」と強調した。

 「核兵器のない世界」へ向けて核保有国で同盟国の米国と意思疎通した上で、非核保有国と橋渡し役を務めたいとの考えを示した発言。「順番を間違って日本独自にいきなり出ていっても、うまくいかない可能性がある」と説明した。

 田上氏は会談後、「核兵器のない世界については同じ目標を持っていると感じた」と語った。