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「私は相撲を体験するため日本に来た。親方は入門するため来たと思ってた」

 カロヤン・ステファノフ・マハリャノフがブルガリアから来たのは2002年、19歳の夏。少年時代はレスリング選手で欧州ジュニア・チャンピオンにも輝いた。大学の相撲大会で自分より小さな選手に負け、相撲に興味を抱いた。ドイツの相撲選手権で優勝した時、大会会場で日本人に声をかけられ、佐渡ヶ嶽部屋を紹介された。「日本に行って相撲部屋を体験してみないか」、夏休みを利用して日本に行けるならラッキーだと思い、誘いに応じた。まさかそれが生涯の旅になるとは考えもしなかった。