「娘に謝りたい」赤ちゃん置き去り死亡事件 母親に懲役4年求刑
自宅で出産した未熟児の赤ちゃんを医療措置を受けさせないまま死亡させたとして、33歳の母親が保護責任者遺棄致死の罪に問われている裁判で、検察側は懲役4年を求刑しました。
池田知美被告(33)は2019年の年末に東京都内の自宅の浴室で女の子を出産しましたが、未熟児で医療措置が必要だったにもかかわらず自宅に置き去りにして4日後に死亡させたとして、保護責任者遺棄致死の罪に問われています。
池田被告はシングルマザーで、これまでの被告人質問で「健康保険料を滞納していて、保険証がなかったので自宅で出産した」と説明。そのうえで「元気に泣いていたので大丈夫だと思っていた」「遺棄はしていない」などと起訴内容を否認しています。きょうの法廷では「娘に謝りたい」「生んだことは後悔していません」と涙声で話しました。
検察側は、池田被告がスマートフォンで「母乳 飲まない」などと検索していたことから、「赤ちゃんが衰弱して医療措置が必要だと認識していた」と指摘し、懲役4年を求刑しました。一方、弁護側は「被告に不安はあったかもしれないが、医療措置が必要とまでは認識していなかった」と無罪を主張。判決は今月26日に言い渡される予定です。