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米国は原油価格の高騰に対応するため23日、5000万バレルの戦略石油備蓄(SPR)を放出すると発表した。米国分の放出は早ければ12月半ばから開始するとしている。SPRの放出は日本、中国、インド、韓国、英国などと国際協調する形で実施される。主要国が原油高対策として石油備蓄を放出するのはこれが初めて。しかしBloombergによると、米国政府は放出される石油の大部分に将来の返還を義務付けていることや、関係国全体での放出規模が市場の予想よりも少なかったことから、WTI原油先物はいったん下げたものの、24日の5時段階では再び上昇に転じつつある(Bloomberg時事ドットコム)。

日本が最終的にどの程度放出するのかは不明だが、報道によれば、まずは数日分にあたる約420万バレルを放出し、追加の放出についても検討しているとしている(TBS NEWS日経新聞)。ただ主要国の戦略備蓄の放出に対してOPECプラスが反発する可能性もあるようだ。OPECプラスは、こうした放出は現在の市場の環境では正当化されないとしており、現行の生産引き上げ計画を再検討(下方修正)する可能性も示唆している模様(Bloomberg東洋経済)。

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