ホリエモンこと堀江貴文氏が出資する宇宙ベンチャー、インターステラテクノロジズ(IST)は7月31日午後5時、観測ロケット「MOMO(モモ)」6号機である「TENGAロケット」を打ち上げた。同機は高度92キロに到達。ISTにとって今月3日のロケット打ち上げと合わせて、2回連続での宇宙空間到達となった。
さらにスポンサー企業TENGA(東京都港区)によるペイロード(積載物)の宇宙空間への放出と、海上での回収にも成功した。宇宙空間へのペイロード放出と回収の成功は、国内の民間プロジェクトとして初の快挙だ。
ISTの稲川貴大社長は「昨年からMOMOを全面改良した『MOMOv1』(モモブイワン)の開発を続けてきた。その結果、1カ月で2機のMOMOv1を打ち上げ、2機とも成功している。この成功をもって、本格的なロケットの商業利用に移ることになる。ロケットを単に打ち上げる段階からロケットを活用する段階に移り、まさに量産化の時代に入る。科学的な利用に加えて広告やPR、ブランディングなど新たな市場を開拓していきたい。引き続き当社の『世界一低価格で』というビジョンを達成していく」と胸を張った。
次世代機ZEROを開発できる体制が整った
同社は北海道・大樹町内に新工場を建設するなどロケット量産化の足掛かりを作ってきた。IST取締役ファウンダーの堀江貴文氏は「(コロナなどの事情で)打ち上げを一年延期しなければならず大変なこともあったが、偶然にもTENGA松本光一社長の誕生日の今日、打ち上げを成功できた。技術的な面でも運用面でも、一つ一つの積み重ねがこの結果に結びついたと思っている」と話した。
また、堀江氏は今回の成功について「MOMOを打ち上げられる体制を維持しながら、(次世代機である)ZEROを開発できる体制が整ったことを意味していて、意義は非常に大きい」と説明した。
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