あるAnonymous Coward 曰く、
佐賀県の伊万里市ホームページが8月1日から10日までの10日間にわたり、GoogleやYahoo!の検索で一切表示されない事態となっていたそうだ(障害報、復旧報、ITmedia NEWS、佐賀新聞LiVE(8/7付)、佐賀新聞LiVE(8/12付)、Togetter)。
8月1日に市職員が問題に気付いたというが、市情報政策課は「検索エンジン側の認証が外れた」などとする供述をしており、「他の検索サイトから表示できるので、大きな影響はないと考えている」と事態を楽観視。
7日に佐賀新聞が問題を報じると、Twitterでは有志らによる原因探しが始まり、程なくして市のホームページ管理システム(CMS)が異常な動作をしていることが判明。本来、存在しないページにアクセスにはHTTPステータスコード「404」(NotFound)を返すべきところ、なぜかコード「500」(Internal Server Error)を返す状態となっていた。そのため、クローラの従うべき動作を定義したrobot.txtへのアクセスも500エラーとなり、Googlebotがサイトをクロールして検索結果に表示して構わないかどうかの判断が不可能になってしまったというのが真相のようだ。
10日になっても問題は解消されず、「市はベンダーのいい加減な説明に丸め込まれているのでは?」との懸念を感じたセキュリティ専門家の徳丸浩氏が市に連絡を取り、ひとまず空のrobot.txtが設置されたことで、その日のうちに伊万里市ホームページは検索結果に表示されるようになったという。
12日に佐賀新聞が報じたところでは、市情報政策課は「ホームページに掲載している有料広告欄の運用が、グーグルが検索対象に求める不正防止のためのガイドラインに違反していることなどが原因となり、検索結果から除外されたとホームページの保守業者から報告を受けた」と、有志らの調査結果とは異なる見解を述べており、保守業者が責任逃れのため虚偽の報告をしているのではないかとの見方も出ている。
平時であればともかく、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種予約に遅れが出たり、台風9号の接近に伴う災害・避難情報にアクセス出来ないとあっては命に係わる。受発注者共に適正な能力に基づいた業務の遂行を願うばかりである。
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