知ってるようで知らない、難読漢字や似ている漢字をまとめて紹介します。
難読漢字&似ている漢字まとめ!
身近な存在である漢字は、とても奥が深く、すべてを読み書きできる人は少ないかもしれません。今回は2021年にOggi.jpでお届けした漢字の問題をまとめてみました。早速問題です!
1:「夭」の読み方は?
「天」は読めるけれど、この漢字「夭」の読み方は一体?
◆答えは「夭(ヨウ)」
夭の正解は、音読みで(ヨウ)です。妖艶の妖とつくりに使われ、同じ読みをします。
「夭」は「1. 若く、みずみずしい。2. わかじにする」といった意味を持ちます。
「夭」と「点」との違いは、1画目の横棒をはらうかどうかです。「夭」は右から左にはらい、「天」は横棒を真っ直ぐ書きます。
漢字の「夭」… 何と読む? “てん”ではありません〈難読漢字〉
2:「孑」の読み方は?
「孑」と「子」の違いの問題です。「孑」は何と読むでしょうか。
◆答えは「孑(ケツ・ゲツ・ひとり)」
正解は、音読みで(ケツ・ゲツ)、訓読みで(ひとり)。子(こ)とは全く違う読みなんですよ。
「孑」は「1. ひとり、ひとつ。2. のこり、あまり。3. 小さい」といった意味を持ちます。
「孑」と「子」の違いは、横棒をはねるようにして書くかどうかです。「子」は横棒を真っ直ぐ書きます。
普段見ることのない「孑」ですが、孤立するさまを表す「孑然(けつぜん)」、「孑孑(けつけつ・ぼうふら)」と読み、地名では兵庫県宝塚市に、伊孑志(いそし)があります。
3:「柿」と「杮」それぞれの読み方は?
「柿」と「杮」は、同じように見えるけれど、実は違う漢字なんです。違いはわかりますか?
◆答えは「柿(かき)」「杮(こけら)」でした
杮(こけら)は、「杮落とし」などと使いますね。2つの漢字をよく見てみてると、つくりの部分が違います。
柿(かき)は、市場の市(亠+巾)ですが、杮(こけら)は、亠と巾に分かれておらず、縦棒が突き抜けます。見分けるポイントは、亠と巾にスペースがあるかどうか。
しかし、あまりにも似ている漢字なので、文章を書くときは、「こけら落し」とひらがなで表すといいかもしれません。
4:「鬮」は何と読む?
総画数26画の漢字、「鬮」の読み方はわかりますか? みんなが知ってる、あの読み方をする漢字なんです。
◆答えは「くじ」
「鬮」は、“くじ”と読みます。抽選や運を決める、「くじ引き」の「くじ」の漢字です。
お正月にひきたい「鬮」は、他にも「籤」という漢字もあります。神社では「御神籤」と表記されることもありますね。
名字では、「鬮橋(くじはし)さん」がいたり、和歌山県には「鬮野川(くじのがわ)」という地名もあったり、と日常的に使う人もいるようですよ。
だれでも絶対知ってる!「鬮」はどう読むでしょう?〈難読漢字〉
5:「兀兀」は何と読む?
次の問題はこちら! 「兀兀」の読み方は何でしょうか? 数学の「π」ではありません。
◆答えは「こつこつ」
着実に目的を達成する様子を「コツコツ努力する」と言いますが、その「コツコツ」がこの漢字なんです。※「矻矻」と表記される場合もあり。
「兀」の意味は、「1. 高くそびえているさま。2. 努力するさま」。音読みで「コツ・ゴツ」、訓読みで「たか(い)」という読みを持つ漢字。
一説には、「兀」の文字は、髪を剃り落とした象形であるとされ、そこから「はげ」と読むことがあります。「兀」を使った地名を調べてみると、愛知県に「兀山町(はげやまちょう)」、秋田県に「兀ノ下(はげのした」、長野県に「兀岳(はげたけ)」などあり、名字でも「兀塚さん(はげつか)」など使用例がありました。
実はよく使う漢字「兀兀」は何と読む? “ぱいぱい”ではありません
6:「湯湯婆」は何と読む?
普段使っているものを漢字で表記されると、途端にわからなくなることがありますが、「湯湯婆」もそんな漢字のひとつです。何と読むかわかりますか?
◆答えは「ゆたんぽ」
正解は「ゆたんぽ」です。湯湯婆は、大辞泉によると、「暖房用具のひとつ。金属・陶器製で、中に湯を入れて寝床や足を暖める」とありました。
漢字の由来は、もともと中国の言葉で、「婆」は奥さんや母親をさし、湯婆とすると「間接的に暖まること」を意味しているのだそう。その中国では「湯婆=たんぽ」と表します。
「湯湯婆」の読み方は? 毎晩、お世話になってる人も多いはず!
7:日本で使用例がある、画数の多い漢字って何?
今までに日本で使われたことがある、一番画数の多い漢字はこの漢字と言われています。なんと読むかわかりますか?
◆正解は、「たいと」「だいと」「おとど」
この漢字は、はっきりとした意味は定義されておらず、携帯やPCで「たいと」や「おとど」と打っても変換できません。出典も不明で苗字として使われた、とされていますが、幽霊文字とする声も多いとのこと。
現在の使用例は、千葉県市川市にある「餃子楼 おとど餃子食堂」が「おとど」として漢字を使っているようですよ。
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漢字を辿っていくと、意外な発見があって楽しいですね。ぜひ友人や家族とシェアして話題にしてみてください。
言葉の意味/デジタル大辞泉