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御神酒の読み方を知っていますか? 言葉やビジネスマナーに詳しい鶴田初芽が、御作法なども含めて解説します。

御神酒の読み方や頂く際の御作法を解説!

初詣など神事の際に振る舞われる御神酒、なんて読む?

御神酒の読み方は?

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◆御神酒は「おみき」と読む

御神酒は「おみき」と読み、「神前に供える酒。」のことをいいます。

御神酒はお酒を意味する酒(き)に、神仏や天皇に用いる尊敬の接頭語の御(み)がついたものです。御酒と書いて“みき”なのですが、さらに接頭語の御(お)がついて“おみき”となったといわれています。神前に供える酒ということから、御神酒という表記が当てられたんだそう。

御神酒は神前に備えるもの

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古来より、神事や祭礼などで神前に供える飲食物である神饌(しんせん)のひとつとして、日本酒がお供えされてきました。

お米を主食としてきた日本において、お米は神聖な食べ物と考えられており、そのお米で造られた日本酒をお供えることは、神様に敬意を表していると考えられてきたんですよ。

神前に供えられたお酒には神霊が宿るとされ、そのお酒が祭礼のあとにお下がりとしてふるまわれることで、ご利益があるとされてきました。

なお、お供えするお酒は「ごしんしゅ」、ふるまわれるお酒は「おみき」と、同じ漢字でも読み方によって使い分けているともいわれているんですよ。

御神酒を神社などで頂く際の御作法

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御神酒を神社などで頂く際の御作法は以下です。

・まず1回礼手(手を叩く)をし、盃を両手で持ち、御神酒を注いで頂きます。
・神職のお言葉を待って、3口に分けて、ゆっくりと御神酒を頂きます。
・飲み終わったら、口を付けた部分を親指、人差し指、中指の3本で拭い、盃を戻します。

日本酒が飲めない場合は口をつけたふりをすればOKです。

なお、飲酒運転の防止やコロナ禍といった状況を踏まえ、御神酒が神社などで振る舞われるのではなく、瓶に詰められ、授けられることが増えています。持ち帰った当日に頂くのが特にご利益があるといわれています。

自宅で頂く場合には特段の御作法はありません。そのまま日本酒として頂くほか、お料理に使ったり、お風呂に入れて日本酒風呂にしてもいいんだそうですよ。

言葉の意味/デジタル大辞泉

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